前略。スターリン(旧ソ猫を噛む)

好きなドキュメンタリーと音楽と旅を楽しむ前提で原発の今

映画省

「スペース・ツーリスト」

民間人の宇宙旅行の始まりを紹介するドキュメンタリー、「スペース・ツーリスト」Space Tourists 2009年 スイス を東京国際映画祭会場のシネマート六本木で観た。 作品紹介の中に見覚えある名前があったので。ジョナス・ベンディクセン、写真家集団マグナム…

「海の道」「夏の草原」

東京国際映画祭の上映作2本を観にTOHOシネマズ六本木へ。 「海の道」weys of the sea HALAW2010 フィリピン イスラム教のアザーンが流れるフィリピン南部の島から、様々な事情でマレーシア領域へ密航する人々をドキュメンタリータッチで描いた独立系の作品。…

「3バカに乾杯!」3 idiots

したまちコメディ映画祭最終日、浅草公会堂で日本初上映のボリウッド映画「3バカに乾杯!」3 idiots を鑑賞。上映前には字幕監修担当でインド映画紹介者、松岡環さんの解説もあり。 アーミル・カーン主演、ヒロインにカリーナ・カプール、エリート工科大学…

モンティ・パイソン最新作「Not the Messiah」

第三回したまちコメディ映画祭in台東区でモンティ・パイソン特集を観に行った。 プログラム内容は 「Not the Messiah ノット・ザ・メシア」(2009年)上映 ゲストによるモンティ・パイソン講義 歓談。 「Meaning of Life 人生狂騒曲」(1983年)上映 客層は…

映画の中の天皇 禁断の肖像

映画のなかの天皇―禁断の肖像 (日本映画史叢書)作者: 岩本憲児出版社/メーカー: 森話社発売日: 2007/11メディア: 単行本 クリック: 6回この商品を含むブログ (2件) を見るサイレント映画の「日輪」から、戦中の記録映画、戦後の大ヒット「明治天皇と日露大戦…

草原バルガ・少年拓士の日記・娘々廟會

夜から京橋のフィルムセンターで戦中の満鉄映画短編三本立てを観る。 ●「草原バルガ」(36年) 外モンゴルとロシア国境に接する旧満州の北西地区は、モンゴル族が放牧する草原地帯。自然と暮らし、民俗・風習を記録。移動ラマ寺や祭りの様子もあり。女性の顔の…

EUフィルムデーズ2010「小さな泥棒たち」「アラビアン・ナイト」

http://www.momat.go.jp/FC/NFC_Calendar/2010-6/kaisetsu.html 京橋のフィルムセンターで金曜から始まった EUフィルムデーズ2010上映を見に自転車で行く。気温の低い薄曇りの日曜昼なか、皇居のお堀の道路が車規制の自転車天国だった。今日観た2本とも満員…

アフリカ映画紀行

アフリカ映画紀行 (シリーズ・地球文化紀行)作者: 白石顕二出版社/メーカー: 柘植書房新社発売日: 2000/11メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (2件) を見る1988年〜99年までのJCCカルタゴ映画祭とFESPACOワガドゥク全アフリカ映画祭レポー…

ぜんぶ、フィデルのせい

『ぜんぶ、フィデルのせい』2006年仏、伊 2008年に日本で劇場公開とDVD化された作品、丁寧な日本語公式サイトあり。 http://www.fidel.jp/ 70年代初めのパリ、上流階級の両親が突如キョーサン主義に傾倒して、生活が一変するアンナ9才の迷惑ぶりが面白い…

『ペルシャ猫を誰も知らない』

東京フィルメックス映画祭で上映の『ペルシャ猫を誰も知らない』No One Knows About Persian Cats(イラン映画 2009年 バフマン・ゴバディ監督)を見た。 久々に良作の映画に出会えたー。 イランでは禁止されている欧米系のロックやポップな洋楽演奏。 一組の男…

キューバ映画祭 永遠のハバナ

渋谷ユーロスペースで開催中のキューバ映画祭で上映された Suite Habana「永遠のハバナ」 2003年キューバ・スペイン ハバナで日常を生きる老若男女を巧みにザッピングで繋げたドキュメンタリー。 人間の出す街のノイズ〜音響の妙と短いド接写の効果が生々しい…

暗殺・リトビネンコ事件

名画座 夜の回でロシアーチェチェン戦争関連の二本上映を観る。 【チェチェンヘ アレクサンドラの旅】 (ロシア・フランス 2007)ドラマ ソクーロフ監督の緩くてワカラナイ作品だった。有名なソプラノ歌手を主役に起用しロシア人観客からチェチェン『紛争』を…

ククーシュカ ラップランドの妖精

CSシネフィルイマジカで放送されたКукушка『ククーシュカ ラップランドの妖精』(2002年ロシア)を見た。 スカンジナビア北部に住む先住民サーミ人女性が主役の珍しい映画。公開当時ロシアでは評価が高かった模様。 設定が面白い。第二次大戦中に戦線から外…

アコーディオン(1934年)

アテネ・フランセで開催中のロシア・ソビエト映画史縦断1908−1939から、1934年公開のミュージカル映画『アコーディオン』を観る。58分モノクロ 冒頭から村の娘さんたちが20人、腕を組んで横一列に歩いて来る!ミュージカルシーンでの不自然な動きと、元祖社…

上海ドキュメント(1928年)

真夏日の夕刻に神田駿河台のアテネ・フランセへ。開催中のロシア・ソビエト映画史縦断1908−1939から、1928年公開のヤコブ・ブリオフ監督『上海ドキュメント』を観る。54分モノクロ サイレント。 上海の港に外国の軍艦と地元のジャンク船が並ぶ、輸送船からは…

グルジア映画 懺悔

空いた名画座に滑り込みセーフ、夜の回に観る。検閲厳しいソ連時代末期の1984年(意味深な年号)、グルジア映画界で有名な監督が撮った三部作の最終作品とのこと。去年から日本各地の映画館で細々と上映されている模様。期待半分もなんで今頃?というのが正直…

巣鴨撮影所物語

巣鴨撮影所物語―天活・国活・河合・大都を駆け抜けた映画人たち作者: 渡邉武男出版社/メーカー: 西田書店発売日: 2010/11メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 15回この商品を含むブログ (5件) を見る京橋フィルムセンターで戦前戦中の大衆娯楽映画を観てか…

新宿インシデント

珍しく全国ロードショー映画を観に行く。范冰冰/ファン・ビンビンをスクリーンで見たいが為に行ったので、映画作品には清々しいほど期待ぜず。やっぱり綺麗すぎて存在が浮いている。 90年代の新宿歌舞伎町〜大久保を舞台に、大陸からの密航者グループと、歌…

修復された昭和初期の流行歌と映画たち

京橋のフィルムセンター「発掘された映画たち2009」から 伴武氏旧蔵のバン・コレクションを修復・復元した貴重な作品を観る。 ●朝日 スクリーン・アトラクション 愛染二重奏 オシドリヒット歌集 モノクロ19分 1940年頃とされる。 冒頭から登場するマーガレッ…

チベット2作品 風の馬/雪の下の炎

「風の馬」(1998年製作 米) チベットの今を描いた劇映画。見終わってから十年前に作られていた事に気づく。それくらい今のチベットの切迫した事実を群像ドラマに容れている傑作。 ●渋谷アップリンクで上映中 http://www.uplink.co.jp/x/log/002949.php 聖都ラ…

愉しき哉人生

愉しき哉人生 昭和19年(1944年) 成瀬巳喜男監督特集で観る。柳家金語楼、横山エンタツ共演 敗戦色濃い昭和19年に公開された 倹約生活広報ほのぼの喜劇。 娯楽コメディに加えて童話のような味わいもあり。とても面白い。 物資や食料不足、倹約で荒れた住人…

桃中軒雲右衛門

浪曲師として明治末から大正にかけ人気を博した桃中軒雲右衛門/とうちゅうけん くもえもん を題材に月形龍之介主演で昭和11年(1936年)に映画化した作品。CS日本映画専門チャンネルの成瀬巳喜男監督作品特集で観る。 すでにブログで何度か紹介している、桃中…

女人本色

軽く備考メモ程度に。 女人本色2007年 香港映画 VCDで見る。 主演:梁 詠[王其]ジジ・リョン、共演に薛 凱[王其]フィオナ・シッなど。 1997年の香港中国本土返還から始まる怒涛の10年間、企業集団の財務担当CEOを主人公に経済の浮き沈みや社会現象を当時のテ…

正宗のレオン・カーファイ

東京フィルメックス2008のクロージング作品「デルタ」(2008年ハンガリー)を観に有楽町朝日ホールへ行く。 上映前にコンペ受賞作発表と閉会式。壇上に並んだ五人の審査員を視て、香港の梁家輝/レオン・カーファイが居るのを現場で知る。隣には小柄な審査委員長の…

したまちコメディ映画祭 マルクス講義

第一回したまちコメディ映画祭in台東 マルクスブラザーズ特集 作品上映&いとうせいこう×ケラリーノ・サンドロヴィッチのトークショーを見に行く。場所は上野の国立博物館の平成館。大きくもない会場の客席がほぼ埋まっていたので、マルクスファンとして一安心…

デルス・ウザーラ

20世紀初頭。ロシア軍人による極東ウスリー地方の測量探検を助けた先住民の老猟師デルス・ウザラの物語。 クロサワがソ連で『デルス・ウザーラ』(1970年)を映画化していたのを原作本を読んだ後に知って、いつか再上映があれば観たいと思っていた。今回の東京国際…

ダルフールのために歌え

ダルフールのために歌え SING FOR DARFUR2007年制作オランダ・スペイン 今回の東京国際映画祭2008のなかで一番期待して観た。上映後に来日している製作者達への質疑応答あり。 スペインの国際都市バルセロナでダルフール救済チャリティコンサートの当日、街を行…

闇からの光芒 マフマルバフ、半生を語る

闇からの光芒 マフマルバフ、半生を語る作者: モフセン・マフマルバフ,ハミッド・ダバシ,市山尚三出版社/メーカー: 作品社発売日: 2004/05/26メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見る1996年から2001年9月11日以降まで、イラン映画を海外から紹介し…

下水って、匂う。

『下水って、匂う。』O Cheiro do Ralo(2007年) ブラジル映画祭2008、上映作6本中のブラックコメディと紹介されていたので期待して観た。う〜やっぱりムズカシイ。 最初は会場で笑いも起きていた(ブラジリアンたちかな)、話が進むほど主人公の骨董屋の性悪ぶ…

ブラジル映画祭『カフンドー ジョアォンの奇跡』

表参道ヒルズのスペース0[ゼロ]で始まったブラジル映画祭2008を観に行く。 CAFUNDO『カフンドー ジョアォンの奇跡』2005年 元黒人奴隷のジョアォンが人生すべてに挫折した時、神の啓示を受ける。仲間と赤い水の教会を建て、神の声に従って人々の病や悩みを救っ…