前略。スターリン(旧ソ猫を噛む)

好きなドキュメンタリーと音楽と旅を楽しむ前提で原発の今

「スペース・ツーリスト」

民間人の宇宙旅行の始まりを紹介するドキュメンタリー、「スペース・ツーリスト」Space Tourists 2009年 スイス
東京国際映画祭会場のシネマート六本木で観た。
 作品紹介の中に見覚えある名前があったので。ジョナス・ベンディクセン、写真家集団マグナムの若き一員で世界報道写真展2005の会場で知った一枚が今日の無断使用フォト。
 五年前にもブログに書いてたけど、綿毛舞う草原の中で空き缶と遊ぶコビトの様にも似て、実はカザフスタンに落ちたロシアの切り離しロケットを解体している様子を写したもの。


宇宙旅行を望む億万長者が財政難のロシアのロケット打ち上げの第三席をお金で買い、トレーニングから打上げ、帰還までを細かく記録しているのは当然面白い。ただ、ロシアの宇宙航空産業に関わっている現場を見ると高齢者が目立つのが気になった。
 ジョナス・ベンディクセンは打上げ後に落ちてくるロケット胴体を、現地のカザフ人たちがどう回収して利用しているのかをナレーション付きで紹介している。何が入っていたか分からないボウル状の部品を解体現場のキャンプ煮炊き用に使ったり、よく落ちてくるという農村では合金をスキやクワの先端に付けていた。無論、化学物質の汚染問題にも少し触れてもいる。
 羊飼いが草原で剥がれ落ちたカバーを見つけ、器用に折り曲げて簡易テントを作ったりするのを見ると、不思議な感覚に襲われる。


◎マグナムフォトのサイトMagnum Photos Home Jonas Bendiksen/Magnum Photosで代表作の写真閲覧可能です。