草原バルガ・少年拓士の日記・娘々廟會
夜から京橋のフィルムセンターで戦中の満鉄映画短編三本立てを観る。
●「草原バルガ」(36年)
外モンゴルとロシア国境に接する旧満州の北西地区は、モンゴル族が放牧する草原地帯。自然と暮らし、民俗・風習を記録。移動ラマ寺や祭りの様子もあり。女性の顔の横に付けている大きな扇型の装飾品が独特。
●「少年拓士の日記」(39年)
開拓義勇兵のPR映画。日本国内からまだ幼い少年たち志願者を募り満州へ移住、軍隊形式で農業酪農実習、政情不安な満州各地で武装しつつ農地を開拓させる。機関銃や高度な機械化農業が映されているけど、これはプロパガンダのためのポチョムキン村に違いない。
今月放送されたNHK BSハイビジョン特集【満蒙開拓青少年義勇軍 少年と教師 それぞれの戦争】で生存者の帰還までの惨状を知る。
●「娘々廟會(にゃんにゃんめゃをほい)」(40年)
地元の民間信仰、大石橋での娘々廟の盛大な祭りを記録。引き揚げ者の手記で祭りの存在は知っていたけど、子宝祈願だけでなく幅広く病気治療祈願もあった。大衆は小山の上に造られた廟へのお参りでご利益を願い、下には市場、芝居、見世物、が立つ。