前略。スターリン(旧ソ猫を噛む)

好きなドキュメンタリーと音楽と旅を楽しむ前提で原発の今

修復された昭和初期の流行歌と映画たち

京橋のフィルムセンター「発掘された映画たち2009」から
伴武氏旧蔵のバン・コレクションを修復・復元した貴重な作品を観る。

朝日 スクリーン・アトラクション 愛染二重奏 オシドリヒット歌集
モノクロ19分 1940年頃とされる。
冒頭から登場するマーガレットシスターズは歌って踊って演技して司会進行する4名の女性。リズムシスターズとは関係あるのかな?
歌が始まると、歌手の横で妙なアニメが出てきて落ち着かない。小さい子供も楽しめるようにかなぁ?
コロンビアオーケストラはジャズとクラシックの小さな楽団構成でドラムに指揮者がいる妙。
松原操は重装備風な晴れ着に髪型は当時流行?の控えめなパーマネント。
霧島昇は農村ロケの釣りでコミカルな演技もしている。
ラストに霧島昇と松原操(ミス・コロムビア)がヒット曲「愛染かつら」を歌う。


歌のアルバム 第五輯
モノクロ9分 46年
竹山逸郎と吉岡妙子が歌う「銀座の雨」と、羽山和男と喜久丸が歌う「秦野煙草音頭」。
敗戦の翌年だからか、この作品は修復後もややボケてる。銀座の雨〜洋装で歌う吉岡妙子、古風な腕の組み方は流行歌手の伝統なのかな。秦野たばこ音頭は今も地元のお祭りで続いている模様。喜久丸は芸者歌手。


罪はいづこに
(昭和9年)1934年製作
大都映画のサイレント。モノクロの23分前半のみ。
母子の人情ドラマ。当時格安で見れたという大都映画の先入観で見たら、かなりシッカリした無声映画で感動すら覚える。当時の役者さんたちの演技も緊張感あり。失われた後半部分は観客の想像力でハッピーエンドしませう。


母校の花形
(昭和12年)1937年製作 モノクロ44分、ラスト無し。
大学ラグビーの青春ドラマ。
主役の杉狂児の軽快な演技と、どもりの応援団長が印象に残る。大学野球はともかく当時の大学ラグビーがここまで人気があったのか?信じがたい先駆的スポーツ映画。クライマックスの試合でラジオ中継アナウンサーの格調高い名調子、映画ではあるけれど当時のアナウンサーの崇高なる話術を想像する。