中国インディペンデント映画祭2015「えぐられた目玉」「凱里ブルース」
中国インディペンデント映画祭2015
ポレポレ東中野で開催中、3回券買って視る。
徐童監督の2014年作品「えぐられた目玉」
前作同様に全身クセの強い人達が雄弁に語るドキュメンタリー、今回は地回りの芸人を撮っている。葬儀の鳴り物を担当したり遺族にお金をせびったり、ピンで即席の舞台に立って歌う様に語る、昔女関係でトラブルになり生きたまま「目玉を両方ともえぐり取られた」詳細を自らを嘆く芸。ただただ圧巻。老いた耳の遠い母を訪ねて話をするシーン、クセが妙な味になってる老漫才みたいで沁みてくる。
ビー・ガン監督2015年作「凱里ブルース」
ジャンルとしてはドラマ。冒頭から音響効果に気を取られてコレは独特だなと思わせる、映像のひとつひとつも、セリフにも何か違和感がある物が挟んで来る、それは後々の伏線的なものにループする仕掛け。後半の田舎町での迷走する様なロケ、カメラワークのヒトダマの様な動作、引きと寄りが異様で、軽く画面酔いしそうになって、受け手側の脳が視覚処理を嫌がったりもする。後になってワンカットで長時間撮ってた事に気付く。この監督の才能は突き抜けてどうかしている。