前略。スターリン(旧ソ猫を噛む)

好きなドキュメンタリーと音楽と旅を楽しむ前提で原発の今

中国インディペンデント映画祭2015「癡(ち)」

ポレポレ東中野で中国インディペンデント映画祭
チュウ・ジョンジョン監督2015年作「癡(ち)」
長年思想犯として収容所に入れられていた老人のインタビューと、簡素な小劇場のセットを模しての淡い再現ドラマが、小刻みに交差する不思議な作品。中華人民共和国建国後の整風運動と冤罪だらけの反右派闘争が長めに描かれてるのが珍しいなと思う、しかも見てて痛みを伴わないストレスフリー。同時に起こった世紀の愚策「大躍進」で大陸中が飢餓に苦しんだはずだけど、全編淡々として生々しさは無い作風。


ラストにご本人の台詞がくさびの様に効いて来る。不当に弾圧されることによって、ひとは「それ」に成るんだなと。