前略。スターリン(旧ソ猫を噛む)

好きなドキュメンタリーと音楽と旅を楽しむ前提で原発の今

名画座で「マッドマックス 怒りのデスロード」「ミッション・インポッシブル ローグネーション」

飯田橋ギンレイホールで去年評判の良かった洋画2本立てをリーズナブル料金で視る。名画座で娯楽映画観るのは相当久しぶり。映画館は良かったけど、あとは個人的な備忘録でしかない。


「マッドマックス 怒りの〜」
何年に一本かという大傑作という評判も、動体視力がまったく追いつかない。老化もあってか劇中登場人物がどんどん死んでも誰にもなんの未練もわかないという。まずは自分が居てもおかしくない最底辺の群衆の描かれ方が、中2病の官僚っぽい。


「ミッション・イン・ポッシブル ローグネーション」
昔のテレビシリーズの司令テープが消滅するシーンをうろ覚えしてる程度。007はじめ諜報機関のエースが世界の危機を救うというストーリーがまず楽しめる体質じゃないという。英国首相が拉致られて自国のMI6よりも米国のCIAとMIF(国際金融機関じゃない方)の忠告をあっさり聞き入れて協力するって、何なのこの 俺ら信頼されてる感。


残りの人生で娯楽アクション映画を観るのは生涯これで止めとこうと。

「広河隆一 人間の戦場」

映画『広河隆一 人間の戦場』公式サイト
正月昼に新宿K'sシネマで観て来た。1日、映画の日割引で視るの珍しい。

カメラマン広河隆一氏のフォトジャーナリストとして撮り続け発信してきたことの軌跡。デイズ・ジャパン編集長、長年戦場の被爆地の子どもたちを継続して援助する活動も紹介されている。


中東紛争に関心を持ったのは 立松和平 広河隆一 対談と写真「レバノン極死戦」(84年刊 )を読んでからだと思う。
映画でも難民キャンプ虐殺を心身共に悶え苦しみながら、世界で初めて伝えた経緯が紹介されている。混乱のレバノン内戦で、転がる市民の遺体、家族が死体を抱き起こすと手榴弾が爆発するワナの話とか、一緒にベランダで遊んでいた友達が狙撃で頭を砕かれて以来、成長が止まってしまったという子どもの泣き顔が忘れられない。


チェルノブイリ原発事故の影響で甲状腺がんに罹ったベラルーシの当時の少女との再会も、「早期でみつければ助かる」という、福一原発事故の影響を過小評価して遅々として進まない健康調査へのメッセージになってると思う。

2015年はstellar、GFriend

stellar活動曲「Vibrato」音源もMVもステージも今年最高の出来だった。1位には届かなかったけど音楽番組での活動期間はstellarとして過去最長だったと思う。





今年2015年初め「Glass Bead」でデビューした6人組ガールズグループGFriend(ヨジャチング)。少女時代のデビュー曲と重なる要素が多くて否応なく引きずり込まれた。
人気歌謡デビューステージでミニ・アルバム収録曲「white」と「Glass Bead」



2nd活動曲「Me Gustas Tu」でも更に凝ったダンスフォーメーションと人間の身体能力を超えた激しい振付が。

「パーソナルソング」

今年出来たミニシアター、ユジク阿佐ケ谷で2015年の映画見納めに行く。
https://www.youtube.com/watch?v=K5DFSF4TO1Q
奥底に眠っていた記憶や身体能力を呼び覚ます音楽のチカラに驚く。

米国で元ITのエンジニアが、認知症患者の暮らす施設を訪問して、個々人が元気だった頃に好きだった曲を選んでiPadで再生させて聴かせてみる音楽療法を記録、それを普及させるために活動していく。


日本でもやれそうではある、で個人的には音楽療法の持続力はどれ位あるのかなと。あとは家族に聞き取りしないと本人が好きだったジャンルと曲が分からないかなと。自分の場合、世代で好みを決めつけられてプレイリストを流されたら、その音楽体験は拷問になるかもしれないのでー。

韓国映画1934ー1959 創造と開花「青春双曲線」(1956)

京橋フィルムセンターで「日韓国交正常化50周年記念 韓国映画1934ー1959
創造と開花 」


熾烈な朝鮮戦争が休戦になってから間もない時期に作られた「青春双曲線」(1956)を観た。
35ミリ上映予定が都合でDVD上映に。音楽満載の恋愛喜劇、思った以上にバラック暮らしと闇市成金の描写が入っていたけど、古い少女漫画的な予定調和で終わるドラマのわりに最後までおもろく見終えた。冒頭のキムシスターズの看護婦姿でコーラスは低音担当が異常に低くてとか、声帯模写でナム・インスの流行歌とか、未知のミュージカル作品として期待してたら、後半はそうでもなかったような。

中国インディペンデント映画祭2015「詩人、出張スル」

ポレポレ東中野で中国インディペンデント映画祭2015
雎安奇(ジュー・アンチ)監督2014年作『詩人、出張スル』鑑賞後に来日の監督トークセッションまで聞けてよかった。2002年の新疆ロードムービーと知れば、幻聴で勝手に刀郎が流れる。2005年夏に似たルートを貧乏旅した身としては、綺麗な山岳高原から砂漠までも全編モノクロなのは惜しい。ドキュメンタリーにしか見えない作品中に女性たちがカメラ撮られてるの許してるのが不思議。

高橋美香「パレスチナに生きる人々」

江東文化センターで写真展「パレスチナに生きる人々」パネル展示を前にしたギャラリートークを聴きに行く。占領地での苦しさを撮った写真もあるけど、子どもや家族の日常の笑顔が多め。展示で印象に残ったものに壁絵がふたつ。ひとつはパレスチナ自治政府を象徴する鷲が拳銃で自らのアタマを撃ちぬいている風刺絵。「無力感にさいなまれているのか」
もうひとつはパレスチナイラクの旗を持った不安そうな子どもをサンタクロースが抱きかかえている絵。イラクが内戦状態になっている時期で、普通ならサンタはプレゼントを配るけどココでは子どもを安全なところへ運んでいく望みを絵にしていると。


テレグラフ紙記事に別カットで壁絵の写真が載ってた。
Room, but few children at Bethlehem 'inn' - Telegraph