原発ユートピア日本
- 作者: 早川タダノリ
- 出版社/メーカー: 合同出版
- 発売日: 2014/01/25
- メディア: 単行本
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玉石混交というにはスカが多いけど、以前にも書いた石油タンカーに換算して何隻分もの節約が出来たとか、地球温暖化に住処を失った白クマが主人公のパンフレット(四国電力)は秀逸だと思う。キャッチーではあるけど、小さな文字でビッシリ書かれた欄を通読させるチカラは無いだろう。
原子力発電が黎明期の50年代には原爆と原子力発電の違いを新聞紙上で解説、60年代には未来のエネルギーを騙り、70年代には石油節約の切り札として、80年代には原発事故への不安払拭を、90年代以降は地球温暖化対策のエコをアピール、TVタレントを多用した対談形式のPR掲載。とどめは 原発関連ゆるキャラ一覧。
何故か経団連広報センターに事務所を置いている市民団体の広告代理店プロ仕様な活動やら、原発メーカーの厚顔無恥な自画自賛ポスター、子ども向け原発啓発イラストコンテスト・・・
日本原子力研究開発機構 東海研究開発センターHPに公開されていた 核燃料サイクルがわかる双六「くるくるウランゲーム」でゲーム内でアクシデント最大設定のイベントは大事故と「検査データの改ざんが発覚した」ってこの悪ノリは何なんだか、改ざんが問われてるのではなく、発覚してしまったのがアクシデント最大という価値観。
リスクコミュニケーション研究って福一事故前の、東海村JCO臨界事故以後に始まってたのか・・・、夫婦げんかを例えに出して放射能を説明するこの暴力性は今も通底する。自分たち以外は皆バカだと思い込んでるナルシスト集団が、電気料金の中から大雑把かつ好き勝手に遊んで、自らも安全神話にハマっているブザマ。