前略。スターリン(旧ソ猫を噛む)

好きなドキュメンタリーと音楽と旅を楽しむ前提で原発の今

生き抜く 南三陸 人々の一年

ポレポレ東中野で昼の回。
MBS毎日放送製作のドキュメンタリー『生き抜く 南三陸町 人々の一年』
映画『生き抜く』|MBS公式



津波で多くの人命が犠牲になった南三陸町の四季と人々を継続取材して映画用に再編集された作品。スクリーンで観る必要があるのかなと思いつつ、やはり今の民放テレビ放送ではやれないだろうという丁寧な見せ方が、ニュース報道で知った気になっていることが錯覚だと思い知らされる。行方不明者の肉親を捜し続けるひとりひとりの境遇はどれも同じではないこと。避難生活での痛切な気持ち。監督によると今回被災地に入って取材することへの拒否はあまりなく、むしろこの現状を外へ伝えてくれと、ウエルカムだったと。この作品を南三陸のホテルで先行上映会をして観てもらったところ、当事者から意外な言葉をもらったという「津波のことを忘れてた、撮ってくれてありがとう」
実際、現地は「復興」には未だほど遠い。でもタイトル通り前を見て生きているから、この作品を直視できるのかなと。
なんだろう、阪神淡路大震災の体験があるとはいえ、遠い関西のテレビ局や、関西のボランティアのフットワークの軽さ。自分たちの暮らしも大変なのに客人としてもてなす被災地の人々。


上映後のトークショーで今日昼ゲストの独立系メディア代表白石草さんがテレビマンの森岡監督へ嫉妬を含め強いツッコミ、伝える側の台所事情まで覗けてしまった。