前略。スターリン(旧ソ猫を噛む)

好きなドキュメンタリーと音楽と旅を楽しむ前提で原発の今

IT時代の震災と核被害

IT時代の震災と核被害 (インプレス選書)

IT時代の震災と核被害 (インプレス選書)

タイトル通り3.11直後から10月頃まで広範囲での人と組織の動きを一冊の本にまとめている。
以下は本の内容よりも自分の感想を多く入れているので誤解ないよう願います。


第1部【初動】
被災地の人と支援者をつなぐマッチングの試行錯誤と、ボランティアスタッフ5000人以上と社員で行方不明者リストを上げていったGoogleの動きなど。


第2部【ツールあるいはメディアとしてのIT】
最近まで存在を知らなかった「ふんばろう東日本支援プロジェクト」の被災者の重機資格所得プロジェクトは特に効果的で素晴らしいと思う。


浦安の一部地区で大規模な液状化が起きた当時の、ウェブ・コミュニティでのやり取りなど、生命の危険云々より不動産価値かよと思ってしまうけど、他の震災地と同じく既存メディアでは放送されないライフライン情報をネット上で共有することで確実に貢献していたのだと思う。


Ustreamやニコ生では、記者会見や専門家の詳しい解説が動画として上がっている。自分の真偽フィルターでこれらを見ようとすると、時間が無いし集中力が持たない。
 普段から短いヘッドラインニュースを見ただけで世界情勢を分かったつもりになってる滑稽さを感じていたけど、実際個人が普通に仕事をしながら暮らして、東京と被災地のみの動きだけ限定して情報を探して読み込んで選別するのは無理がある。正直めんどい。
かと言って風評被害陰謀論・デマ呼ばわりは、単に考えない様に楽をしてるようにしか思えない。


第3部【複合震災とITの可能性】
ネットメディアとNPONGOの緊急性のあるプロジェクトは、手段を選ばず行政の上の方を説得して可能な範囲で協力してもらうべきだなと。復興に集まった民間組織から、現場と役所の役割を日々少しでも動かすことが出来る、そんな話術を持った交渉人が重要だと思う。末端のボランティアセンターに通ってた身としては、段取りの悪さや失敗は翌日の運営に活かしてもらえばと思った。