前略。スターリン(旧ソ猫を噛む)

好きなドキュメンタリーと音楽と旅を楽しむ前提で原発の今

占い師/算命

中国インディペンデント映画祭2011中国インディペンデント映画祭2015 16日まで。
ポレポレ東中野へ久しぶりな映画館通い。今回は作品ラインナップ発表から観たい作品が多過ぎて困った。ウレシイ悩み。後日トークイベントで、私財を売ってまでして映画祭を開催した主催者の強い想い入れを知った。人はやる時やるものだ、多面的な中国の今を知る機会をもらえて感謝。一部の人達の好評で終わらずに続いて欲しい。


上映スケジュールの関係で自分は観れなかった【書記】は残念、観終わった5作中から最終上映の終わった3作品の感想を順次UP。


【占い師】徐童(シュー・トン)監督 2010年
広く一般におすすめできるドキュメンタリー。河北省に住む松葉杖の老人と3歳児のような笑顔と振舞いの老婆と2人暮らし。占い師として生計をたてている、結婚運を占ってほしくて来た風俗店経営の女性に、一生結婚出来ないとバッサリ。お客の反応を見ながら改名を勧めたりする。カメラは女性の生業へ自然と移動し、老婦の生活を写し実家へも帰郷する。


中国の法律では占い業はポルノと同じ取り締まりの対象なのだと言う。店の看板も撤去されたりする、地方のお寺の祭事に稼ぎに行くシーンもあり、まだまだ民間信仰は生き延びてる事も写されている。


とても寄り過ぎなアングルで撮られた映像と、猥雑でアケスケな本音。中国人が如何にオープンマインドとはいえ、カメラの前でここまで撮られている事自体に驚嘆する。
それは前作の【収穫】でも言えることだ・・・。今回は特に、登場人物ひとりひとりの信頼を得ていることが伝わる。それが客席で観ていてほっこりする。実際の生活環境はかなりツライのだがっ。


最後の取って付けたようなPOPなエピローグには笑ってしまった。