前略。スターリン(旧ソ猫を噛む)

好きなドキュメンタリーと音楽と旅を楽しむ前提で原発の今

アルバニア インターナショナル

共産趣味インターナショナルと銘打ったシリーズ本が今秋から出版されてた。
アルバニア インターナショナル


翻訳大国ニッポンで出版されたアルバニア関連は無いに等しいだろう。米国映画『ワグ・ザ・ドッグ』に誰も知らない国として嘘の戦争の舞台として使われているアルバニア。20世紀の鎖国という偏見を壊すべく、世界各国との関係性を国別コラムに分け『アルバニア』を紹介している。なにより著者が硬軟取り混ぜ博覧強記、多言語使いなのに心底驚く。アルバニアは国外向け名称で国内ではイリュリアと呼び、言語はレトロマンシュ語(スイス地方で使われる)とも親類とか。イスラムが多いも宗教のコダワリは薄いとも。


1946年社会主義圏で独立後、指導者ホッジャの長期独裁のなかで、友好国をソ連からフルシチョフを批判して中国へ、文革が終わると更に批判して孤立化していった。1991年に国名は民主化するも、経済の混乱と生活苦は続いている模様。
中国の文化大革命当時は北朝鮮アルバニアが蜜月期、ある世代の修学旅行の思い出の地はシリアだったり。こんな世界観もアリなのかと。



P285〜287に、アフガンで米軍にアルカイダと間違われ拘束されて移送先のアルグレイブで数年、釈放されるも亡命先の引き取り手がなかったウイグル人たちの、アルバニア生活その後が記されている。