累犯障害者

累犯障害者―獄の中の不条理

私生活も体調回復したので､去年出版されてから話題になっていた重たい本をようやく読む。
刑務所体験から､『ここが一番暮しやすい』という再犯者の中に知的障害者や身体障害者の多い事を知って､追跡取材、原因を探っていくルポ。
この本に関してはヘタな要約や引用をしない方が良いと思う。単純におすすめ本として｡身近にあるはずなのに知らない常識の世界はまだまだ多いと驚かされる。『９歳の壁』をはじめデリケートな問題を､曲解や偏見を恐れずに(むしろ無知の現状を恐れて)かなり踏み込んで書いているのは､関係者達との共通体験､家族への取材などからの信用なのかとも思う。こういった取材を積んで作った本は最近珍しい。