前略。スターリン(旧ソ猫を噛む)

好きなドキュメンタリーと音楽と旅を楽しむ前提で原発の今

アフリカのふたつの王国

BS朝日牛山純一 20世紀の映像遺産から二本。
王を殺すな!シルク 大いなるナイル探検 1978年
ナイル川を南へ遡ったスーダン領にあるシルク族の王国(県に相当する規模)での若き王様の統治する国の不穏な情勢を映す。王は崇拝されるが、ひとたび病に罹ると殺されてしまうシキタリ。建国に関わった三つの家族から代々王が選ばれている。その権力争いの中で暗殺もある。
取材期間中に、元気だった王の姉が突然亡くなる。各地から武装した戦士達が駆けつけ弔うが、不穏な空気が漂う。葬式後に死者の家は魂が戻ってこないように破壊されている。
猿を肩に乗せた大柄な若き王の即位式は5年前に取材していた。サングラスにベレー帽と王様のファッションセンスが面白い。
次の国王候補の王子は「王殺し」などそんな時代ではないと言う。
祭りで行なわれた模擬戦争の映像は凄まじい。先は付いてなくても本物のヤリを至近距離から投げ合っている。


国の生神である王が病になると殺されるのは、天災や疫病を恐れるためと説明されている。


_______________________________


王様、妻をください サバンナの宮殿探訪 1979年
イスラム教の影響を強く受けているという西アフリカ カメルーン領レイ・ブーバ王国の取材。番組タイトルは独りの男が王宮の前で王様におねだりするシーンから。神聖な力を持つとして王は触れてはいけない存在になっている、ターバンで目以外を覆っているが、質素な室内で気さくに取材に応えている。フランス留学後に自国で国会議員の経験があるという。
王国の奴隷制度についてヨーロッパ人の言う定義とは違う事を王は語っている。飢えた人が居るのは王の恥にもなるので、無料で食事を配ったりもする。
祭りに集まった各地の戦士達のいでたちが面白い。戦国時代の日本を想像させる。




この日の朝、起きがけから全身が痛くなり動くのも苦しくなった。原因不明だが風邪だと言い聞かせて寝て寝て治す。先日見た映像を思い出したのでメモ。