マルクス兄弟デパート騒動
マルクス兄弟デパート騒動 THE BIG STORE(1941年)
池袋の新文芸座で夜9時からの最終回放映で観る。客の入りは半分くらい。
1941年(昭和16年)6月公開作品、第二次大戦突入の年、真珠湾攻撃の半年前なので、悪役として登場する東洋人の殺し屋ふたりのシーンを妙に勘繰る。
晶文社刊『マルクス兄弟のおかしな世界』での作品解説を読むと、レギュラー出演者で大富豪の未亡人役を演じているマーガレット・デュモンの作品復帰が評価高い。確かに相方グルーチョとの掛け合いが生き生き映える。元々役者ではなく実際に大富豪・砂糖王の夫人とのこと。
マルクス兄弟は元々マンハッタン付近の貧民街で育ったユダヤ人家族なので、この映画のテーマ?不気味なくらいのアンバランス世界、高級百貨店を舞台にした貧乏家族賛歌を唯一、地で行っている。
グルーチョの俊敏なダンスは別にして、基本的に大道具・小道具の細工、ワイヤーに吊られたギャグが多かった。