前略。スターリン(旧ソ猫を噛む)

好きなドキュメンタリーと音楽と旅を楽しむ前提で原発の今

バオトウから張家口へ

バオトウから9時30分発の張家口行きバスに乗る。終点ではないのでまた高速インターで降ろされるのかと心配する。このバスも客が満杯になるまでノロノロ運転。長距離なのに通路まで補助イスを出す。需要が多い北京方面へ急ぎの客は大変だと思う。今回初めて交通警察にバスが過剰乗車で捕まる。
運転手と車掌が降りて暫くして戻ってきた。どれだけ罰金を払ったのかは不明。次の検問エリアではカーテンを閉めたり二人掛けに三人座ったり、と全員が偽装に協力。にしても今回のバスは禁煙を守らないので不快。窓が開かないタイプなのに、数人が吸っている。
当然ながら地域ごとにマナーにも温度差があるのだろう。


テレビで繰り返し流れるオリンピック開催へ向けたマナー向上キャンペーンも相当な効果が見られる。CMも上手につくられているし。
以前のような建物の中でタンを吐く者は激減したし、禁煙区、信号を守ったり、列に割り込まないなどルールを守る人は以前よりも確実に増えている。それどころか路線バスの中で老人に席を譲る若者を各地で見た。


張家口には夕方到着、大きな街なので高速を降りて市内で降ろしてくれたもののバスターミナルの場所が判らない。客待ちのタクシーに乗る。メーターは正確でも少し遠回りされた気がする17元。車内で運転手と話したとき発音で外人だとバレる。長距離バスターミナルは山沿いの町外れにあった。運転手はこの周辺の宿は良くない、と言う。理由を訊いても答えなかったけど。


バスターミナルの前でトウモロコシを食いながら宿の勧誘をするオバサンに逢って、そのまま付いて行く。宿というよりボロい一戸建てのレンガ造り、部屋は我慢できる狭さ、トイレを見て先ほどのタクシーの運転手が嫌がった理由が判った。鉄格子を開けると暗い家畜小屋にブリキの桶が置いてあるだけ。


ポットいっぱいのお湯を貰って珈琲を飲む。気持ち落ち着いたところで夕刻の街歩き。なぜか迷彩服の青少年が多い、なにかの式典でもあったのか?自動小銃こそ持ってないけど昔視たエルサレムの街を思い出す。
定番ファッションなのかミリタリーショップは大きな街でよく目にする。

CCTVは多チャンネルとはいえ想像以上に軍事番組は多い。



ここも再開発が多いらしく、日没のなかで遠くにビル群を見ながら廃墟な地区を歩く。




宿へ戻って古いテレビを点けたら変色して視られないっ。
窓からはすぐ横の細い路地が見えて、不思議と懐かしい暮らしの雑音が聞こえる。これは好かった。またファンシーなシーツの上で熟睡。