前略。スターリン(旧ソ猫を噛む)

好きなドキュメンタリーと音楽と旅を楽しむ前提で原発の今

内蒙古博物館〜

内蒙古博物館

雨上がりの朝。起きてから同室者の中国での暮らしやら色々訊く。中国滞在2年目の中に大連にも暮らした事があって、更にもう1年居る予定だとか。


朝からバスで博物館へ行く。結構、道路渋滞にあって時間が係る。国際都市だから当たり前なのか。
10時前から入館、規模が大きいのに20元(320円)とお安い。蒼い民族衣装のモデルのような係員があちこちに居る。
区内で出土したマンモスから巨大恐竜の骨格展示まで、展示量も膨大で視せ方も凝ってて感心。上の階は歴史文物、自然科学、科学技術と多岐にわたる。


展示の内容は面白い。
旅の途中で視た油田地帯の首振り機の地下でのくみ上げの仕組みや、宇宙開発技術の歴史展示物。先日泊まった赤峰は西漢、遼時代に北周りのシルクロード起点だった事をここで知る。


近現代史のコーナーは他の博物館同様に抗日戦に展示が多くて脱力。傀儡政権を造ったのは事実でも、内モンゴルにそう影響力を及したようには思えない。とはいえ、どこの国にも正しい歴史認識などありえない。周辺諸国には恐怖のイメージが強いと思う元時代の『蒙古』、自国から見ると世界中に商業路を広げた活躍に映っている。当然のように鎌倉時代の元冦の記述などは無い。



モンゴル族の展示がほとんどの中で、北に住むオロチョン族(OROCHON)。ダフール族(DAUR)。エベンキ族(EVENKI)。などの民族資料もいくつか綺麗に展示されている。「シャーマン」の漢文の当て字が二種類あることを知った。ほかの民族を紹介する展示ブースはモンゴル族に比べると圧倒的に少ない。
最上階の展示は下の階の内容と被る感じもあり。
それでも全体的に視せ方に工夫がされていて、流石は国際都市の博物館だと思わせる。ここの入場料20元はお買い得。
後から行った隣人はマンモスの骨格標本と宇宙船(帰還船)のレプリカが好かったそう。


あとは民族音楽のライブ、と種類が豊富なCDショップを探すこと。博物館を出る時に職員に尋ねて、市内で民族音楽モノを多く置いてある店を教えてもらって、市の中心部へバスで戻る。店は民族音楽の専門店というわけではないけど、種類は豊富にあった。若い店員に訊いて、ホーミー(呼麦)の入った伝統音楽や、今現在人気のシンガーのアルバム、オムニバス物のVCDなど3点購入。
ついでに市内で民族音楽が聴ける所を尋ねた。ここの店員たちは「無い」と言う。旅行社の草原ツアーにでも参加しろと言う。後から考えると彼ら彼女たちは漢族(内モンゴルでの最新の人口比は 1:3.6 で漢族が多い)だろうし、若者なら尚更『民族音楽』など興味はないだろう。訊く処を間違えた。帰路、近くに内蒙古市民ホールを視付ける。翌日から民族舞踊団のミュージカル上演の看板あり。


今回の旅の予定には内モンゴルは入ってなかったので、事前の情報を集めていない事を後悔しながらジタバタする。