前略。スターリン(旧ソ猫を噛む)

好きなドキュメンタリーと音楽と旅を楽しむ前提で原発の今

図們から敦化

konton2007-08-09

図們は鉄道の始発駅になっている、快速列車の二等硬座で、西の吉林方面へ向かうことにする。1号車の4番という場所柄、機関車の警笛がもの凄い。鈍行に乗る客が多いせいか、快速の座席指定の席は半分くらいと空いていた。4人席で向かいには朝鮮族の夫婦。開閉が壊れている窓を一緒にこじあけたくらいで、他に2人と会話は無かった。低山と川の景色でなかなか好かった、けど窓が少ししか空かないのが残念。


図們と吉林との中間くらいの位置にある大きな街、敦化で下車。3時間20分で正午過ぎに着く。ここから乗る客は多い。その理由は後ほど判った。


この敦化付近は旧日本軍が残した化学兵器ガス弾で、近年も住人に被害が出ている。日本政府が現地で回収処理した数が620発と発表されている。


ここで降りて翌日バスで吉林方面へ行こうと思ったら大誤算、ここはまだ朝鮮族自治区なので、自治区の境界を越えたすぐ西隣の市へ行くバスが無い。列車駅の前には夜出発の長春行き長距離バスが停まっているけど、これは不便。


途方に暮れたまま安宿へ入る。窓付き20元のツイン、テレビのアンテナの調子が駄目で、視れる局が少ない。鉄道駅から荷物を背負ったまま、誰にも訊かずぐるぐるとバスターミナルを探し回ったので、町歩きは終わっている。あまりこの町で自分が日本人と知られたくもなく、宿近くの食堂でチャーハンを食って早々に寝ることにする。


窓を開けていたので夜10時くらいまで、同じ建物に住む住人達が縁側というか広い歩道で涼みながら、仲良く晩飯食ったり、赤ん坊をあやしたり〜。何十年ぶりに子守歌を聴きながら寝る。