前略。スターリン(旧ソ猫を噛む)

好きなドキュメンタリーと音楽と旅を楽しむ前提で原発の今

チチハル行き鈍行列車

konton2007-07-17

昨日までロシア国境の街、黒河に居て今日は鈍行列車で12時間ほど移動して 内モンゴルとの境界になる黒龍省のチチハルに来てます。書き溜めた日記を地元のネット喫茶でケーブルに繋げたんですけど、接続あとの中国語のパソコン操作がいまいち判らない(泣き)、さういうわけで今回は短く報告のみ。
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早朝から黒河駅始発のチチハル行き鈍行列車に乗る。始発だから楽に座れたものの、2時間後には途中駅から乗った客は、短距離だけど立ったままも多かった。500キロ強先の終点までは12時間も掛かり、座りっぱなしも4人掛けのメンバーが何度か替わって案外飽きなかった。


開けた窓から朝の耕作地の匂いがする。やがて小雨。8時頃村の駅から乗ってきた母子は、他の乗客と同じく陽射しで土色に焼けていた。子供は小学校低学年くらい。自分が例の端末で日記を打ち込んでいると、不思議そうな眼でのぞき込む。観たことのない日本語とミニキーボードが不思議だったようで、母親に『あれなに?』「手机(ケータイ)」と即答されて終わる。
PDAに近い端末も中国国内で出回っているので、別段珍しくはないのかも。この後に乗ってきた青年は、自分との筆談に横広薄型のケータイ画面にスタライスで漢字を書いて文章を打ち込んでいた。

潘陽出身という自営業の男に「ロシア人か?」と訊かれたのは驚いたけど。このへんでうろつく外人=ロシア人 なんだろうなぁ。


昼前の本降り雨から、昼過ぎ晴天に。遙か地平線の上に彫りの深い雲。旅のなかでベストショットな風景。


単純ながら平均的中国人は日本人より背が高い。時折もの凄いガタイの強そうな体格の人が居る。それで切れ目の一重だと見た目怖い。昼から乗ってきたそのひとが最後まで向かいの席だった。
自分が旅行に行く国では、だいたい現地のひとに訊かれる質問はパターンが決まってもいる。


旅行か?この国は初めて?結婚してる?仕事はなに?これいくらするの?(所持品を指さして)日本ではいくら?
などなど。


ガタイのひとは筆談で訊いてきたのだ。
『日本で大豆の値段はいくら?』
いつも加工品をスーパーで買ってるから相場はわかりません。
『サッカーアジアカップ視たか?日本はベトナムに4対1で勝ったよ』
今思うと誉めてくれてたのだ、と思う。ニュースのダイジェストで視たけど、あまり強そうには見えなかったので………


ようやくチチハル駅に着いて、堅くなった体をほぐすように歩く。

日々,車のクラクションに疲れていたので、今回の宿探しは当たりだった。団地の中庭が見える大きな窓付き、テレビ21型。使わないソファーまであり、壁にはアメリカンなカップルが抱き合うポスター(笑)。

芳香剤など撒いている宿は今回初めて。


ひと休みしてから、街のネット場を探す。最初のところはエアコン付きの大盛況だったけど、中坊にしか見えない受付で軽く断られる。


凹んでる暇はない。次に入った駅向かいの場所は、1時間1元と安いのに客はまばら。使ってみてわかった。回線が遅すぎる。ここでは意外にも老人の管理人が居て、しかもUSBケーブルの接続まで許可してくれた。その先がプロテクトされてるようでファイルを転送する事ができず、フリーメールとブログ更新のみ。接続の途中でマイコンピュータからpcのフォルダを覗いたら、ネットゲームの中に抗日モノがあったり。


それにしても、たった1元の客に笑顔で見送ってくれる老人は、偉人にみえた。