前略。スターリン(旧ソ猫を噛む)

好きなドキュメンタリーと音楽と旅を楽しむ前提で原発の今

アリからマナサロワール湖へ

konton2005-08-07

朝、招待所の洗面器にお湯をはって洗面と髭剃り。カイラス大金行きのバスを探しに行った愉が疲れ果てて帰って来る。タクシー5元で街の東端へ新築中の公安の建物へ行く。カシュガルから来たというスイス人のサイクリストが先に座っていた。彼は罰金300元が高いとか色々粘っていたが、自分は子連れで日曜出勤の警官に申し訳なかった。
アリ地区はグゲ遺跡以外は通行証が不要になっていた。アリの街自体へ入った事への罰金らしい。カイラスはここからの通行証は不要、ただ『通行証』というのは国内移動する人民に必携のもので、各地の検問でモメないためにも50元払って取っておいた方が良かった。

非解放地区アリの町歩き。標高4280M


公安さんに訊いて大金行きバスターミナルへタクシーで行く。翌日300元で乗れると聴いてから街中まで歩いて帰る。昨日までバスで一緒だったコリアンカップルと道で会う。彼らはグゲへ行くとか。
愉が見掛けたラサ行きバスを訪ねるが、北周りで大金へは行かず。

有名なインダス川


今日は諦めて素直に明日まで待とうとした瞬間に、昨夜バスが着いた横でイエチョンで別れた三人と出会う!安心と喜び。ここで会ったという中国へ留学している韓国人留学生Y君が北京語でジープの交渉中。我々を入れて六名でひとり250元で湖まで直行出来るスピード展開。安い上に道が悪いと聞いているのでジープは助かる。


イエチョンで別れた日、彼らは別の普通バスを見つけ交渉して、
三日掛けてアリへ着いていた。Y君はトラックをヒッチとか。


アリ→マナサロワール湖 約260キロ?
北京ジープで町を出る前に給油、表示は1ℓ5元(約70円)と高め。
バスターミナル前で男が女を殴って倒れる処に遭遇。Y君が心配して話を訊きに行く。漢人夫婦が大金へバスで行くか歩いて行くかで喧嘩になったとか。奥さんも倒れながら反論していた。この北京語が巧い留学生のY君には、西チベット旅行で大変世話になる。尼さんも彼と母国語で話すのが楽しいらしい。


アリから1時間くらいはアスファルト道路。そこから先は砂利道をジープはバウンドしながら飛ぶように走る。途中で川状になった所を何度となく渡る。北京ジープの性能に感謝。
この悪路にはカイラス以降の東ルートが不安にもなる。


昼4時、食事休憩。愉と自分はこの先の揺れを心配して食わないでおく。愉が旅の指さし会話帳 (65) チベット ここ以外のどこかへ!-アジア会話帳で村のひとと話し始めると人だかりが出来る。ここと本のラサ方言とは大分違うらしいがある程度わかるらしい。


ジープは再び走り出し、遂に左にカイラス山が見えた。
前席からシバ神を称える歌が聞えてくる。以前ガンジスのほとりでサドゥーに教わったという。ヒンドゥーの聖地でもあるカイラス巡礼は彼の念願だったのだ。この異才の集団は面白い。


麓の大金をかすめて湖へ向かう。結構遠い。アリから6時間以上係って夕暮れの湖へ着く。




湖面が紫がかって綺麗過ぎる。高度も関係するのか不思議な彩度。宿の子犬がじゃれて来る。
凶暴な大人の犬とは大違い。

岩山の上にある寺院チゥゴンパへ登ってみるが、途中で何度も息が切れる。

経文を刻んだ石版とヤクの頭の骨

観光客もチラホラみえた。ただ泊まった宿ひとり40元は食堂が休業状態で湖をコルラする人も見られない。隣の村まで食事に行くが遅すぎて道に迷いながら大回りで帰る。