前略。スターリン(旧ソ猫を噛む)

好きなドキュメンタリーと音楽と旅を楽しむ前提で原発の今

当時、畳敷きだった池袋演芸場に通っていた。
昭和の終わりかけに始まった「放送禁止落語会」の客の熱気は凄かった。
日頃客数が10人を切る同じ寄席とは思えない、大衆の期待とフラストレーションを共感。この空気を記憶せねばと強く思いつつも、笑いすぎで腹筋が引き攣った。笑いは健康に良いと言うが、何事も過ぎれば毒だ。


あの頃、陛下の容態をリアルタイムで伝えるニュース中継に毎日辟易してた。そんな風潮を放送禁止落語会はニッチとして成功させた。落語の合間で容態ウソ発表が織り込まれ、「さっき皇居を通ったら心臓のないヤギの屍骸があった」とか大爆笑。寄席のあるエレベータのない雑居ビルが崩壊するかと思うほど観客の熱気は凄まじく、そこに居る幸せに酔った。

快楽亭ブラックが未だ快楽亭セックスと名乗っていた時代。ここから旧池袋文芸座の地下「ルピリエ」、渋谷の「ジャンジャン」、「中野武蔵野ホール」と放禁落語は続いた。もう全滅だけど。
そして皇室ネタ、原発ネタ、障害者ネタ、人種ネタ。艶笑落語の原点を観た。


なんてこった。2ちゃんねる内の毒舌など粗悪な模造品だ。