前略。スターリン(旧ソ猫を噛む)

好きなドキュメンタリーと音楽と旅を楽しむ前提で原発の今

モンタナ 最後のカウボーイ


ハント・ザ・ワールド「モンタナ 最後のカウボーイ」Sweetgrass


アメリカ北西部モンタナ州、毎年道路を覆い尽くす大量のヒツジを連れて夏山の放牧に2ヶ月行って帰るカウボーイに同行したドキュメンタリー。冬の終わりに宿舎では羊毛の電動バリカン刈り、子羊の出産、刻印、タグ付けなど。遠征旅では はじめこそ女性や子どもも同行しているけど、大半の旅は老ベテランと慣れない若者のコンビ。何匹もいる牧羊犬もそれぞれ能力に差が有ることが愚痴で分かってくる。


山の起伏を大量のヒツジの群れをスムーズに動かす難しさをマイク越しに苛立つ。途中で灰色熊に群れから離れたヒツジを食われたり、夜中に銃を威嚇して撃ったりと、神経が休まるヒマもなく寝不足にもなる。見晴らしの良い山頂から携帯電話で母親に泣き事を言った若者が通話を終えると、今度はヒツジたちへ罵る酷い悪態。(なんだか霞ヶ関の官僚が残業している様な気持ちを勝手にダブらせる。)群れては動く大量のヒツジの鳴き声がしばらく耳を離れない。


撮影自体は21世紀はじめに撮られていて今はこのような夏の放牧はしていないという。2015-06-26 - 前略。スターリン(旧ソ 猫を噛む)リヴァイアサン」とこの作品は、職業体験テーマパークの大人版キッザニアとして民俗学アーカイブ映像で作れるかもなぁ。