前略。スターリン(旧ソ猫を噛む)

好きなドキュメンタリーと音楽と旅を楽しむ前提で原発の今

福島映像祭2014

福島映像祭2016|ふくしまのこえ

今年は上映作品よりも1階カフェ奥でのトークセッションを聴きに通っている。日替わりのテーマとゲストあまりに貴重なセッティングに感謝、イベント書き起こしのみでタイトル負けしない新書が作れそう。日々のテーマに限って語ってもらっても、それぞれ話せば話すほど取りこぼした感が多すぎて、重要な関係性もたくさん見えて来る。去年の福島映像祭でも感じた事だけど、事故後の福島に残って生活することを(好むと好まざるとにかかわらず)選択した人々の、しんどい、こわい、がおっちまった日常を沢山紹介しては、首都圏に暮らす住人も悩む機会になっている。たとえ都市型貧民だったとしても。


行政主導の復興イベント、「風評被害の払拭」とは方向性も重さも予算も違う。


去年の9月に上映を観てものすごい衝撃だった「東電テレビ会議 4時間特別編集版」今年も新たな関係者を呼んで再上映。
どんなに練りに練られたブラックコメディの脚本でも打ちのめされる、巨大組織のありのままの記録。
途中の休憩挟んでも上映後に関係者のトークや質問時間があると思うのでかなりの長時間になる、腰痛持ちには対策が必要。


土壇場で信じられない偶然が重なって燃料プールの温度上昇は止まり、東日本壊滅は今のところ免れてはいるけど。原子炉から溶け落ちた核燃料がどこで止まっているかすら分からない、凍土遮水壁工事は凍らず、次の大地震では敷地が液状化する危険性もあり、人が近づけない超高線量の排気筒の腐食、電源喪失の原因にもなった山側のさらなる土砂崩れの心配も、応急処置が後手後手にまわって再びドミノ倒しスタンバイ状態。


原発事故が風化なんてするわけない。原罪もカミカゼも信じないけど、ナニか気まぐれで与えられた執行猶予を生きてるのかな とすら思う。