前略。スターリン(旧ソ猫を噛む)

好きなドキュメンタリーと音楽と旅を楽しむ前提で原発の今

キューバ映画祭『シュガー・カーテン』

キューバ映画祭2009『シュガー・カーテン』El Telón de Azúcar(2006年)を見る。
キューバ経済が好調だったという70〜80年代に小学校生活を送った幸福な世代が大人になった今、当時のキューバの小学校と暮らしをふり返るドキュメンタリー。
革命精神と社会奉仕と学習を合わせた課外授業、ソ連でのピオネール=パイオニア活動の想い出が多い。制服からバス通学から完全無料の学校では昼食をはさんでおやつが2回出たという。とはいえ甘い思い出ばかりではない。密告の奨励とか。
今現在は配給品も少なく高学年では教科書を使うときだけ借りたり、軍事教練の銃が模造交じりだったり、全員に物が足りてない状況も知る。
政府からの生活必需品の配給や教育医療の保証された暮らしから、突如のソ連崩壊は92年以降のキューバ人の暮らしを酷く直撃したことを証言で【実感】する。


彼らの親達は若くしてキューバ革命に参加した世代、国のパイオニアとなるように教育を受けた彼らの世代、そして海外移住しか夢がない今の若者たち。
当時はよりよい明日の社会主義を目指し夢をもてたが、今現在は生活が成り立たないというフィディル資本主義の下、国民の多くは海外出国の抽選に当たることを望んでいるという。