ある意味脚本の終わり

『鉄三角』2007年香港
ＤＶＤ版を借りて視る。香港映画三人のベテラン監督の共同制作かと思ったら､映画の前･中･後をそれぞれ担当して撮ったという話題作だった。
内容を短く言えば､お宝盗掘と追いかけっこ｡古天楽／ルイス・クー　 任達華／サイモン・ヤム　孫紅雷／スン・ホンレイ　登場人物のメイン三人と＋二人＋二人は継続しつつ､役の性格とストーリーは迷走する｡ご飯の炊き方に似てなくもない｡強火・弱火・蒸らし｡前編に担当したツイ・ハークはハードボイルド調､中編のリンゴ･ラムではオンナ絡みの錯綜、後編のジョニー・トーでヘンテコアクションコメディになり候｡

こういう混ぜ混ぜ娯楽モノは香港映画ならではかと｡

それぞれはフツーの市民であるはずの鉄三角のひとりを演じるスン・ホンレイの『存在』が妙な緊張感をつくっている｡それはこちらの妄想なのだがッ｡