三木鶏郎

NHK問題 (ちくま新書)

問題の問題･･･あまりに大きすぎる組織ＮＨＫの歴史をおさらいしつつ､公共放送の問題点を問う内容｡
戦前に始まったニッポンのラジオ体操､の元ネタは当時のアメリカの保険会社提供のラジオ体育番組からだったそうな｡当時の保険会社は契約者がやたら高い確率で死んだので､イメージアップを兼ねた番組だったそう｡

それよりなによりＣＭソングの開祖三木トリロー､ＮＨＫ時代の活躍が詳しく書かれていた。
番組名は｢歌の新聞｣｢日曜娯楽版｣｢ユーモア劇場｣｡敗戦すぐの画期的な世相風刺番組として紹介されている｡音楽の合間にはさんだという小噺コントもケッコウ面白い。それでも検閲との戦いだった模様。

三木鶏郎の作品の幾つかはＣＤ化もされている｡
始まったばかりの民放放送で｢僕はアマチュアカメラマン｣などコミカルで挑戦的なＣＭソングを世に出した｡弟子筋に放送作家でコマソンも書いた野坂昭如や永六輔などが居る｡