ヴァンダナ・シヴァ本
- 作者: ヴァンダナシヴァ
- 出版社/メーカー: 明石書店
- 発売日: 2007/07/19
- メディア: 単行本
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タイトルだけだと、よく有りそな地球環境系〜と思いきや手強い。内容は反グローバリズム・多国籍企業批判でも単純で抽象的な描き方はせず、具体的な事例をならべて著者の考える環境の民主主義を説いている。
農薬と遺伝子組み換え種子を世界中に売る、エイズワクチンのジェネリックを阻み安価に提供しない製薬会社、地域が干上がるくらい地下水を汲み上げて清涼飲料水を売る有名ブランド企業の業態も。前から気になってた事件、カナダで起きたモンサント社製の遺伝子組み換え種子に畑を汚染された農民が逆にモンサント社に訴えられた事件も紹介されている。どう考えても気が違っている世界。1984年インド中部で殺虫剤を製造していた化学工場が爆発し1万5人単位の死者を出したボーパールの事故も。
p107人口過剰の神話と原因で批判をこめて紹介されてる、新自由主義の唱える救命艇の論理ー反貧者救済論 に呆れる。といってこれを真面目に反論する気にもなれない不甲斐無さ。
ファンタジーな地球を救う系も、過激なエコロジー批判もトンデモ本だと思うけど、どっちも巷で人気らしい。
自分は屋外労働者なので雑草地での虫刺され体験も多い。頼みのケータイ蚊取器は動いていると薬剤フィルターが詰まりやすい、靴下の上から指や顔とか無数の薮蚊に刺されると気が狂いそうにもなる。職種は違うけど蚊取線香すら許さない有機認定と無農薬は農家に酷な気がする。減農薬あたりでどうかと。