図説 台湾の歴史
- 作者: 周婉窈,濱島敦俊,石川豪,中西美貴
- 出版社/メーカー: 平凡社
- 発売日: 2007/02/01
- メディア: 単行本
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1930年日本の台湾統治時代に起きたタイヤル族蜂起、多くの民間人死傷者を出した霧社事件で、亡くなった警察分室主任には現地の部族長の娘と現地結婚して子供がいた。日本国(内地)で正妻が居ても、台湾の赴任先の蛮社で有力者の娘を嫁にもらう事を日本政府が奨励していた。
遺児の娘さんはその後に声楽の道を進み、後に歌手サワ・サツカとして満映の看板女優李香蘭主演の映画『サヨンの鐘』主題歌を唄ったという。内地では渡辺はま子が主題歌を歌いヒットする、おもに台湾向けに活動したようで『蕃社の娘』などもレパートリー。
映画『サヨンの鐘』については以前少しだけブログに書いた。皇国日本に憧れる台湾原住民の娘→犠牲精神、よりによってこの映画の歌を霧社事件の遺児が唄うなんて、どういう類の感動を演出したつもりなのか、当時の製作者たちの無神経さに感動すらおぼえる。