エビと日本人2
- 作者: 村井吉敬
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2007/12/20
- メディア: 新書
- 購入: 2人 クリック: 41回
- この商品を含むブログ (31件) を見る
80年代後半に東南アジア沿岸を広くフィールドワークして書かれた、『バナナと日本人』、『エビと日本人』の一連の本を読んだ当時の驚きは覚えている。貧乏旅行の行き先に影響も受けた。でも当時の文章を載せて再考している箇所も多いので、今回の新書だけでも大丈夫かと。当時は日本の消費者向けに働く現地の低賃金の工場やマングローブの生態系を破壊して作られる養殖地を紹介し淡々と記していた。
どちらも90年代後半から欧米の消費者運動で搾取工場と現地の環境破壊/南北問題として、反グローバリズム・多国籍企業を告発する運動などで広く認知されるようになった・・・とは思う。まぁ交友関係狭い人間なんであんまり確信は持てないけど。
これは改訂版ではなく20年間の世界のエビ生産地の転移と流通・消費の変化を纏めた続編。
個人的にはレンジでチンする生活をしてないので、どうも当事者意識が薄く読んでしまった。
2004年末のスマトラ沖地震 アチェの大津波と犠牲者、そこもエビの養殖が盛んだったという。確かにマングローブが残っていたら防波堤になって被害は最小限になっていたはず。