前略。スターリン(旧ソ猫を噛む)

好きなドキュメンタリーと音楽と旅を楽しむ前提で原発の今

モッタイナイ葬

NHK落語名人選(72) 八代目 雷門助六 長短・片棒

前日にセリーグの勝者が最短3勝で決まったので、中継の予定枠にオフシーズン番組の【TBSらんまんラジオ寄席】が放送された。


先代の八代目雷門助六の高座『堀の内』『片棒』録音放送を久々に聴く。明治の終わりから平成のはじめまで生きた芸人の八代目、存命中には残念ながら高座を看ていないけどカセットテープ版の名人選で今回放送の『片棒』と芝居噺『七段目』を好んでよく聴いた。古い落語雑誌のバックナンバーを引っぱり出してみる。グラフ記事で見ると実年齢より20歳くらいは若く見える。


滑稽噺の『片棒』は今聴いても面白い。ケチに蓄財した檀那がいずれ財産を譲ることになる三人息子に自分の葬式をどうするつもりかと、ひとりひとり訊くだけの筋。でも、遊び人二人が父親の葬儀を嬉々として語るシーンで、馬鹿に豪華なところに演者がアレンジし甲斐があると思う。とはいえ地味な三男が言うチベットの鳥葬に代るアイデアはなかなか思いつかない。本当はあれが一番贅沢な葬儀かも。