前略。スターリン(旧ソ猫を噛む)

好きなドキュメンタリーと音楽と旅を楽しむ前提で原発の今

スペツナズと中野正剛

引越し準備片付けで古いビデオ録画を視返す行為続く。
ETV 海外ドキュメンタリークレムリンの特殊部隊」 英1998年:ウィルトンフィルム・プロダクション)
有名な特殊部隊「スペツナズ」のチェチェン戦争での再集結を冒頭に、KGB前身からの特殊部隊の歴史のおさらいと、アフガン侵攻直前の大統領殺害作戦で係わった当時の指揮者たちの証言などが織込まれている。
85年のレバノンソ連大使館員誘拐事件の経緯や、1991年のモスクワ議事堂前でのクーデターでの作戦拒否などの話は興味深い。エリツィン政権下で組織は一旦散らされていたが、問題は今現在チェチェンで「活躍」している事だ。


NHK特集選「昭和の名演説 激動期の政治家たち」昭和57年(1982年5月放送)
当時福岡で見つかった「政党政治の雄叫び」という古いフィルムから、映像を現役国会議員に観て貰ったり、昭和12年はじめに作られた当時の関係者や、出演している演説者の家族に証言を訊く作り。
写っている7人の政党代表者の演説者には「永井柳太郎」「中野正剛」「麻生久」「望月圭介」「田川大吉郎」などが居る。軍部による台頭と「政党政治」の危機と、ここに至るまでの時代背景・説明がなされている。司会は「草柳大蔵」演説ほどではないけど、充分に古風な語り口。政党名には「中立第二控室」という妙な名前があったり、各演者の芸風が映像でみると単純に面白い。田川大吉郎は直立不動で、右手の指をベストに入れて腹を押さえるような感じ。義太夫語りで腹に入れておく重石の代用なのかも。中野正剛の基本動作は会場に居る左右の観客に向かって胴体がゆっくり廻り、首から上が別の回転で上下左右に運動しながら「語る」スタイル。これに壇上で拳を叩く、腕をピッチャーのようにふりかぶって振る仕草が写っている。各人ともスピーチ内容自体は期待程ではなかった。


当時の中野正剛の人気を語るひとに、九州で古い歴史をもつ「嘉穂劇場」支配人の女将が居た。当時売り出し中の「松田聖子」の手書き看板など写って、時間軸がイレコ状な感じ。この後の昭和15年の国会演説で斉藤隆夫が、戦時体制批判と私利私欲に走る政党政治を批判する演説が金属レコードから再生されていた。こういうひとも居たのか。