前略。スターリン(旧ソ猫を噛む)

好きなドキュメンタリーと音楽と旅を楽しむ前提で原発の今

■現代のメディアとジャーナリズム6広報・広告・プロパガンダ (叢書 現代のメディアとジャーナリズム)』の中で気になったものを。


8章『アメリカ広告文化史』常松洋(著)
19世紀アメリカのインチキ万能薬広告など面白い。20世紀になって広告代理店が販売の主力になるまでは、各製造メーカー(企業オーナー)の自慢話的な広告ポスターなどは、売る気があるのか現代の眼で見るとどうかしている。


9章『広告メディアとしての戦時期婦人雑誌ー「主婦之友」の流行案内を中心に』石田あゆう(著)
婦人雑誌「主婦之友」の満州事変から太平洋戦争が終わるまでの15年間の掲載内容を、調べて書かれている。色刷り広告と4色刷りの色彩豊かな雑誌として30年代から急速に部数を伸ばした、とある。百貨店とのタイアップで有名女優が新着の服を紹介する広告記事などは今の雑誌と遜色がない。1933年9月号「水の江瀧子嬢が好きで選んだ流行服」として横長の画面に11点を着て写っている。「十圓から九十圓までの春の流行を代表する婦人服」として、今のファッション誌と同じく店の名前と値段が書いてある。36年12月号でのオーバー服モデルに添えた文章には『軍国趣味豊かな最新流行型』と書いてあって、どういう訳だかホッとする。 


しかし、実生活での洋服はまだまだマイナーだったようで、それが普及するのは物不足から洋服を仕立て直した「更正服」からだという。具体的な写真が載っていないのでよくわからない。ネットで探していたら戦時中の婦人雑誌の記事を多数掲載しているサイトを発見、失神。
サイト「虚構の皇国」の皇国トンデモ本から・・・