前略。スターリン(旧ソ猫を噛む)

好きなドキュメンタリーと音楽と旅を楽しむ前提で原発の今

対談本 アメリカン・ディストピア

アメリカン・ディストピア―21世紀の戦争とジャーナリズム (神保・宮台激トーク・オン・デマンド (2))
予想を裏切るほど面白くて、読み易い対談本。
神保哲生宮台真司 2003年6月の有料インターネット放送対談に大幅加筆したものとある。時事ネタを基点に様々なテーマが話されているが、3年後の今読んでも誤認らしいものが見つけらない。話の流れから一部抽出すると意味が死ぬので止す。以下は馬鹿読者(オレオレオレだよオレ)のメモとして記す。
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▲ディズニーランドは永遠に完成しない米国発世界広告であることは常識として、各ワールドの構成やアトラクションなどは、加工された「文化的多元主義」として枠内のみで遊べるようになっている。という読み解き。


ネオコンと映画「マトリックス・リローディッド」との共通の設定。
世界中誰もが夢の王国の住人になりたがっている、その精妙なシステムに異議を唱える者は破壊者とみなし、排除抹殺する。しかし、自発的なはずの「破壊者」も、不完全なシステムの補完としての役として獲り込まれ、運営に加担してしまうというパラドックス
(漫画的とも哲学的とも、もっと複雑に深く騙れる話術かもしれぬ)


2000年以降の米国発、市民運動の変質の事情。政権や国策を肯定する研究や運動へ潤沢な助成金が露骨に流れる、という問題。
(各国政府や大企業など、NGOリーダーの引き抜きや、共同作業と言う名目で政策の取り込みが活発になっている。NIKEの事情などは以前Nスペで取り上げられていた。)




コーヒの世界市場は、多国籍企業四社で実質支配されている。ネスレとP&Gとクラフトとサラ・リー。末端の農園に利益はほとんど無い。(この四社の名前を記しているのは初めて見た。フェアトレード運動などで、実名を書くべきではないかと思うが、大人の事情盛り沢山なのかな?)


反グローバリズムとして生まれたスローフードスローライフ脆弱性について。完全無農薬にするとコスト高で、遺伝子組み換え種子を有機農園に意図的に撒かれると、簡単に「混ざって」しまうことなどへの警鐘。運動の収穫がお金持ちの趣味になるよりも、世界中を席巻している低価格高リスク商品への具体的な検証や規制、完全無農薬よりも低農薬へ普及させる事などの提案あり。


巷で自己主張する(自称)ウヨク&サヨク*1の心象の経緯とか・・・・・・・・

*1:邪ニーズ事務所と無関係