前略。スターリン(旧ソ猫を噛む)

好きなドキュメンタリーと音楽と旅を楽しむ前提で原発の今

アイヌ文化公開講座

月例のアイヌ文化公開講座を聴きに行く。
今回の講師。大田満さんは北海道道央で大学の授業から、親子教室まで様々なアイヌ語講師をされている。アイヌ語ラジオ講座も勤めた。


自身の指導者育成事業でのアイヌ語漬け体験談と、親子教室の手探り状態なエピソード、大らかな「体格」からくりだす「悲観」混じりの、くだけた話し方に会場から笑いを獲った。

開始当初、親子教室に参加させられた子供がアイヌ語を拒絶する、ズバリな言葉に絶句したという。
アイヌ語話せても友達は誰も知らない」
祖父祖母の世代からは「孫には英語でも覚えて欲しい。アイヌ語は将来性が無い」と言われたりもしたとか。彼らが同化政策の中で苦労して生きてきた、孫には明るい人生を願う。それが若いアイヌ語研究者へは冷たい言い方にもなるのだろう。世界各地の危機言語もこの共通項は多いと思う。

参加者も増えて友達が増えると、仲間同士の遊びと競争心で飛躍的に覚えていく様子が面白い。
方言などでの伝承に閉鎖性もあるが、子供のあそび歌に混ぜて、将来への継承と地域間の繋がりをねらっている。新語、即興的な翻訳のやりとりも言葉の生まれ方として面白い。


講演の終盤に、ドラマ、映画、ゲームなどアイヌ語を魅力的に伝える為の媒体の活用を、皆さんへのお願いとして話された。