前略。スターリン(旧ソ猫を噛む)

好きなドキュメンタリーと音楽と旅を楽しむ前提で原発の今

ドタバタ叶城

イエチョン→アリ

正午チェックアウト。ホテルのロビーで時間調整。昨日もロビーで見かけたコリアンのカップルと初めて話をする。旅慣れてるらしく流暢な英語を話す。「今日出るのか観てくる」と言って彼はアーバンへ。1時間もせず吉報を持って帰って来てくれる。彼らとは後の西チベットで何度も行動を共にする事になる。


時間があるので街歩きとネット屋で情報収集。愉はロビーで静養。


北京時間の5時に2路バスに乗ってアーバンへ着く。昨日と同じ水色の寝台バス。直に「日本人は600元」と言われ想定内の値段だったので払う。公安の車がゆったりと横の道を行ったり来たり。
愉が昨日会ったインドネシア国籍の華僑青年が登場。アーバンの通りで堂々と写真をバシバシ撮っては、住民に自分のアルバム写真を見せている。即通報されるんじゃないかとヒヤヒヤする。彼は流暢な北京語を話せ英語も馴れている。日本語も少し喋れた『チャイニーズは350元』だとか。


コリアンカップルもタクシーで到着。やはり1人600元要求される。
ここまで来ると金が高いとかいう感覚はなく、無事にイエチョンを出発して欲しいと願うばかり。


客が半分くらいに埋まってからバスが何処かへ行ったと思ったらタイヤを買って戻ってきた。それからタイヤ総取替え!運転資金も自転車操業かっ?!気圧の差や悪路など片道1111キロも走るので消耗も早いのだ。


客運●係と袖にワッペンの係官がやって来てバスの関係者とモメている。仲間に向かって「×XXXX打電話!」と何度も言っている。出発予定時間の10時、新疆時間の8時にその係官が再度来て「外国人は降りろ!」と命令。ガッカリして降りる。バスのオヤジが電話して呼んでいた2台の黒いタクシーに乗れと指図する。どういう事かと思いきや、「タクシーで最初の検問を通過してから、バスに乗る」と華僑の青年が英語で説明してくれた。


それからタクシーは猛スピードで砂漠から山地へ走った。日没前に検問地点を減速して抜ける。それからも暫く走った。冷たい霧雨が降り出す。飛ばし過ぎたせいもあって後発のバスが追いつくまでは停車後1時間以上も待った。
ようやくバスが来た。前の方は既に客が寝ている。愉と自分は一番後ろのスペースに潜り込む。思えばこれが苦痛の始まりだった。