前略。スターリン(旧ソ猫を噛む)

好きなドキュメンタリーと音楽と旅を楽しむ前提で原発の今

『少女ジャーン』

『少女ジャーン』Life(2002年イラク・米) 

公式HP(各国語での解説。映画の場面と実際の写真多数あり)
http://medyaarts.com/jiyan.htm


88年イラク軍の毒ガス攻撃を受け多数の死傷者が出たクルドの町ハラブジャ、数年後に在米クルド人が単身で孤児院を建設するためにやって来る。顔の半分に傷を負った10歳の少女ジャーンを中心に村人達との交流を通して話は進む。
町というか村でのオールロケ、全編クルド語!崩れた家や、生き残った不具者達が沢山出てくるので、どこまでが物語なのか少々混乱する。クルド人の置かれた現状を世界に発信するのが目的なのだろう。朗々と流れる歌と音楽。連日の葬式と6年ぶりの婚礼。家族を殺されてから、毎日屋根に上がっては笛を吹き続ける老人などは、忌まわしい記憶の隠喩なのか、クルドの伝統文化の紹介なのか微妙な役回りだった。