前略。スターリン(旧ソ猫を噛む)

好きなドキュメンタリーと音楽と旅を楽しむ前提で原発の今

「種まきうさぎ フクシマに向き合う青春」

『種まきうさぎ フクシマに向き合う青春』公式サイト - ドキュメンタリー映画 種まきうさぎ〜フクシマに向き合う青春〜公式サイト
ポレポレ東中野で鑑賞。テーマは重いけど作風は軽やかだった。
311後のフクシマの今を伝えようと活動している地元高校生の朗読グループが、高知で被ばくマグロ漁船を調査している高校生チームと交流したり、卒業後にはマーシャル諸島の核実験跡地での60周年式典へ参加するために行く、帰国してから持ち帰った宿題を日本の高校生にスピーチで渡す。種まき、の数としてはわずかにしか見えなくても、原発事故、核実験、放射能汚染と向き合うしかないサバイバーとして人に伝えていく試みは続く。


長年積み残した宿題を綿毛の様なタッチで指摘されているような、ただただ年配の人間として申し訳ない。ナレーション大竹しのぶ 偉いです。


上映後に監督とゲスト保坂展人世田谷区長でアフタートーク原発事故に自治体はどう取り組むか」
311震災直後からどう動いたかという話と、区長になってから継続的な被災地支援と、区内の施設を開放して年二回、福島から親子の宿泊を受け入れているとのこと。世田谷区の民家で放射線量が高いところが見つかった時の話で、(昔蛍光塗料に使われていた放射線ラジウムの瓶から放射されてた)後に北池袋の公園でも騒ぎがあったけど、他では聴かないですねという話の流れで、分かっても他の自治体は「あえて公表しない」ということもあるのかな、と言われた時に、背筋が寒くなると同時に、身近にある行政システムが本質的に信用ならないなと思い知らされた。これもフクシマの教訓。