前略。スターリン(旧ソ猫を噛む)

好きなドキュメンタリーと音楽と旅を楽しむ前提で原発の今

ロフトプラスワン トークイベント「おしどりの原発事故&汚染なう 2」

よしもとに席を置きながら原発事故後の記者会見や現地取材を続けている、おしどりマコ・ケンをメインに、聞き手 に作家の松野大介氏。第二部のゲストにはAMラジオの長老パーソナリティ吉田照美DAYS JAPAN7月号が発売直後からツイッターのタイムラインで話題になっている「福島の小児甲状腺異常 多発の発表」注目記事を書いたのが、おしどりマコさん。理系出身とは知ってたけど、手堅いルポを書く。


DAYS JAPAN 2015年 07 月号 [雑誌]

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つかみでの公安ネタや逮捕間近とかは、シャレに聞こえず全然笑えなかった。事故直後から自称空気を読む有象無象の連中にバッシングを受け過ぎて、すでに超一流アスリートのゾーンに到達しているのかも。


最近行って来た沖縄では福島の子どもたちの保養所で一緒に遊んだとのこと。「子どもにとって芸人は大人認定されない」ことで大人が居ないところでは親にも言えない彼らのホンネの1片を聴かせてもらった。なるほど。
海洋汚染を調べる為に魚のストロンチウムを検出する事業は入札者が2回目まで現れなかったこと、3度目でようやく業者が決まったけど、検査結果の公表が遅れていること(後日地方紙には抽象的な検査結果の記事が載った)


(福一事故直後のベントが原因で)人が近づけない程の高線量汚染をしている排気筒の金属疲労、破断のその後の経過、写真が撮られているはずだが、記者会見で聴いても未だに公表されていないことなど。


ドイツの国際会議に呼ばれたついでに、知り合いになったバチカン公国のローマ教皇に謁見する日本人司教団に、原発事故後の住民たちが受けたひどい現状を親書に記して教皇に託した話は初めて知った。当日買ったDAYS JAPAN7月号に教皇より英語で丁寧な返信が来た事が紹介されている。


第二部の吉田照美は関東のAMラジオ好きには知られた看板番組「やるきまんまん」以来の人気パーソナリティとして、声には馴染みがあったけど実物を初めて視た。顔だけでなく長身で日本人離れしたガタイから、あの突拍子もない声が出ている不思議。長老本人も言及してたけど、本来なら専門家やジャーナリストとかちゃんと仕事してくれてたら、自分たちが(原発事故後の無責任ぶり、他人事の社会を)批判、発言しなくてもよかったのに、というやるせない怒りが綯い交ぜの愚痴には非常に共感した。今の夕方の番組もアーサー・ビナードが居てくれてよかったとのこと。
辺野古でアーサーと合流したおしどり曰く、海上で海保の監視ボードに近づいた時に「釣れてますかぁ」と尋ねたとか、彼も本来は愉快なひとなんだなと再確認。