前略。スターリン(旧ソ猫を噛む)

好きなドキュメンタリーと音楽と旅を楽しむ前提で原発の今

東京モダン「縁 Strangers in Tokyo」

NHK BS-hi 1月8日放送分を今頃見る。東京を舞台に外国人映像作家によるドキュメンタリ「東京モダン シリーズ」からドイツの映画監督ファイト・ヘルマー「縁 Strangers in Tokyo〜」
国際結婚も含めた6組のガイジンの暮らしを取材しつつ、不思議都市トーキョーと日本人の創りだす複雑怪奇なシステムを大量のカット映像で散りばめた作品だった。
自分としてはこのテーマ人と人との縁、よりも東京の形容し難い魅力を再認識。歩きで交通機関で自転車で日常目にする不思議な建築物や看板や人形、音声付き自販機や人の流れが記録されているので、あーこれ!あーそこだ!ここかぁ。


ガイジンにとっても日本人にとっても不可思議なのが選挙運動のスタイル。ウルサイだけの選挙カーでひたすら名前の連呼と手を振る「広報活動」。通勤時間に駅前で立ち続け挨拶してもチラシも受け取ってもらえず、誰も立ち止まらない(なかに無関心を装う行為を含む)場所で演説を続ける候補者。不安なくらい手ごたえはないのに、結果は二十数万票獲得し当選する不思議。


日本の選挙活動を追うドキュメンタリーは以前にあったけど、この作品では選挙集計会場の機能的な魅力?も映していて感心する。毎回スピードアップを試行錯誤して実践している自治体かなと。
外国人の建築家カップルの取材では、(この国は地震と台風があるから建て替えが早い、2〜30年、半世紀ちょっと持てば充分な家を設計するので後世へのプレッシャーがない。)といった事を言う。それだけ色々アイデアを狭い空間に詰め込める自在さ、という利点なのだが、う〜ん?
実際、狭い解体現場で重機を使って紙のようにバラされる家屋も映されてる。
この目まぐるしい微細な変化と、馬鹿馬鹿しいくらい在るオモチャの洪水が、東京の魅力なんだろうなと。