前略。スターリン(旧ソ猫を噛む)

好きなドキュメンタリーと音楽と旅を楽しむ前提で原発の今

芸人 毛沢東に似た男

中国人監督によるドキュメンタリー作品を110分枠で紹介する NHK BSハイビジョン 新的中国人シリーズ 『芸人 毛沢東に似た男』を録画で見る。
期待してたこともあり、【モノマネ芸人】という紹介とは妙にズレた被写体に最後まで戸惑う。
長身で痩せてた若い頃の毛沢東に似ている中年男性。毛沢東の演説、講話、詩、筆跡を研究し自らを学者で書家と豪語、毛沢東の筆跡とサインを真似て書いては方々で高く売りこむ。微妙に新聞やテレビ出演もあり。


彼を通して今の中国人が持つ毛沢東像を知りたいと言う、監督の冷めた姿勢が作品全編を覆っていて、個人的には全く笑えない救いようのない主役になっている。
冒頭近くで老人が語る毛主席への飢餓の恨み、中国本土では自主規制になるんだろうか?
現代中国で今も健在の毛主席のポスターや偶像は、政治的弱者の少数民族には保身や魔除けの一種、漢人には金儲け招き猫の扱いなんだな〜と。


武漢から毛沢東の生誕地、韶山へ、そこから伝説の長征ルートを辿っている。
韶山は違う理由で行った事があるけど観光ルートは行かなかったので、この作品で充実した疑似体験できた。・・・観光しなくて良かったと思うくらい。それから四川省チベット族が住む町や村の素の映像は、こういう企画じゃないと見せてくれない感じがして良かった。


やっぱり、抗日ドラマなどで毛沢東を演じているハンサム俳優の日常が知りたい。