前略。スターリン(旧ソ猫を噛む)

好きなドキュメンタリーと音楽と旅を楽しむ前提で原発の今

ビルマとミャンマー

BS世界のドキュメンタリー『ミャンマー オーストラリア人記者は見た』Burma's Secret War
Hardcash Production制作 2006年 英 


10年近くミャンマーの問題を追っているというジャーナリスト エバン・ウィリアムズの潜入ルポ、当人は当局のブラックリストに載っているそう。軍事政権に長年抑圧されている山岳民族カレン族への援助に山道を何日も歩き続け同行している。都市部での取材は民主化運動の家族と被害者など。以前にインタビューをした民主化リーダーはそれが原因で軍事政権によって何年も収監されている。なのに今回も顔出し取材が多い。安全な国でこれを視て『勇気ある行為として褒め称える』気にはなれない。といって顔が見えないとメッセージが伝わらない心配も判る、この選択は製作者がかなり迷うとは思うけど。


正直感想を書くほどミャンマーの基礎知識が無い。80年代から既に日本でも地味な報道で、ビルマでの虐殺が伝えられてはいた記憶があるくらい。この番組では政府軍の村への直接的な虐殺の映像は少なく、覚悟していたような煽りは無かったと思う。虐げられた民族というククリは必要なのだろうけど、受け手としては感覚が麻痺してる、という自覚もある。
この国の上座部仏教の坊さんの役割はなんなんだろう?


道路舗装などの村人達を使った強制労働の取材では、先進国の政府や企業が軍事政権に投資をしている話が出てくる。この放送枠は50分なのでオリジナル本編で具体的な企業名が出されているのかは不明。
政府軍が各地に埋めている地雷に足を飛ばされる村人も多く、巡回する援助隊が麻酔なしでする外科手術が痛々しい、サイズの大きな折りたたみナイフのノコギリ刃を使って砕けた足を骨まで切断して、道具不足を語る映像が強烈。