前略。スターリン(旧ソ猫を噛む)

好きなドキュメンタリーと音楽と旅を楽しむ前提で原発の今

普通じゃない

ちあきなおみ】の詳しい紹介ページがはてなキーワードで作られていた。賢明な方はそちらへどうぞ。


69年にデビューのお色気アイドル路線をシングル曲集で知る。期待して聴いた、なかにし礼作品『無駄な抵抗やめましょう』(71年)は想像してたような曲じゃなかった。ベタな【貴方好みの女になるわ】の部類だった。機動隊とか火炎瓶とか一言も出てこなくてちょっとガッカリ。ライブ音源では、話の流れでレコード会社が作るアイドル像への皮肉もポツリとあり。確かに山口百恵の売り方は今から見ても異常性を感じる。


72年 吉田旺作詞『喝采』が大ヒット(シングル80.7万枚)、すぐさま続編の『劇場』が作られている。


ポップスや演歌路線を挟んでニューミュージックという変な名で呼ばれたジャンルのアーティスト達に曲を作ってもらう時期が在る。
77年発売の友川かずき作詞作曲『夜へ急ぐ人』ステージ熱唱の動画がweb上で面白がられた事があった。デビューした頃のコロッケが『喝采』の顔マネをしてはウケてたのを思い出す。時に忘我の形相だったり、全身全霊込めて呪い歌を振り絞ったりする歌手を、鼻で笑う客が増えたのは80年代の風潮なのか、ワカラナイから笑うしかないのか、そんな重い歌は生理的に拒絶したいのかも。実際、それ以前の昭和の流行歌には今から視ると滑稽なくらい悲惨な歌詞も多い。


紅白で『夜へ急ぐ人』を歌ったのも凄い快挙だけど、もし『普通じゃない』を歌ってたら大晦日の日本中の家族の団欒がどうなってたか、想像したくもなる。