前略。スターリン(旧ソ猫を噛む)

好きなドキュメンタリーと音楽と旅を楽しむ前提で原発の今

パンジャブの大競技会

The Indian Rural Olimpics
Bang Productions Ltd. Hongkong 2004年制作
ディスカバリーチャンネルで放送分を録画で視る。


北インドパンジャブ州で農閑期に毎年行なわれる大盛況な競技大会の模様を映す。
競技場があるキラライプール村(kila Raipur)へ7000もの村から10万の観客が集まり2000人近くも参加する。取材した年は67回目大会。
曲芸だか競技だか判らない種目が多いなかで、71チームが参加した水牛レースがもの凄い。インドのあちこちの町や道路にだべっている水牛とは別物のような精悍さ。二頭の牛車に騎手が前のめりに乗って、狂ったように絶叫しながら素手で牛の尻を叩きまくる。15000ルピーの一等賞金(約4万3500円)で、7人いる娘を結婚へ送り出す持参金にしようと優勝奪回を狙う父親。一方去年のチャンピオンは農作業に大型コンバインを導入している富農で、競技用の牛は一頭だけの値段で賞金を上回るお金の掛け様。騎手も雇っている。


競技会のサイトがあった。ギャラリーから画像が結構見れます。うつぶせに寝てトラクターにひかれるのは何の競技なんだか・・・
http://www.ruralolympics.in/index.htm


83歳の農民アスリートのトレーニング、畑のあぜ道を素足で走っている。80歳の時に100メートルを17秒という記録保持者。イギリス在住の90歳のパンジャブ人が今回のライバルらしい。ピストル競技では老婆の姿も。


メディアが大々的に伝えるオリンピックは、各種目ごとに特殊な環境を造って、特殊な道具や、時には薬を使って行なうイベントになっている。報道が変な煽りをする度に、誰のなんの大会なのかもう分らない。
パンジャブ州でのこの規模の大会は好い感じ。文字通り地に足が着いている。運動靴メーカーはしばらくスポンサーにはなれそうにない。