前略。スターリン(旧ソ猫を噛む)

好きなドキュメンタリーと音楽と旅を楽しむ前提で原発の今

洗脳選挙

洗脳選挙 (ペーパーバックス)

洗脳選挙 (ペーパーバックス)

日本人選挙プランナーの著書。自身が成功させた実例を挙げながらノウハウを語る章と、日本の政党選挙公報の分析批評。米国での選挙戦略など。


この本への批評はすでにweb上に在り、共感する箇所も多いので、ここは雑感を。


2004年の参議院選向け政党各派のメディアへのTV・新聞・雑誌広告の想定費用表(紙面面積や放送枠での計算)と分析はとても面白い。革新系はやはりフジサンケイグループの媒体には見事にゼロ円だったり、朝日新聞への広告掲載費に自民党から意外と掲載・使っている事とか。古くからの朝日読者から記事への違和感を多く聞いた時期と合う。夕刊紙・スポーツ紙も列記していて、自民党が唯一使っていない媒体が日刊ゲンダイなのはガッテン。


個人的には、税金=政党助成金を使った醜悪祭だと思ってる「政党選挙CM」を分析している文には異議ありの連続。
イカン崎CMをホメちゃイカン崎!」確かに癖になる駄洒落だけど、コレは日常において最大級の自嘲を込めて使ってるぞ俺は。
2000年度社民党「ガングロCM」(土井たか子がガングロ女子に「変えないよぉ〜憲法9条」というアレ。)が第40回ACC全日本CM放送連盟のテレビスポットCM部門の銀賞受賞してた事にビックリ!一年遅れの恐怖の大王かよ!!


自民党の広報代理店変更の経緯は、以前読んだ世耕弘成・著「プロフェッショナル 広報戦略」に自慢交じりで書かれていたけど、この本で民主党の広報代理店が米国大手のフライシュマン・ヒラードと知る。そのなかで米国で実績があっても他国ではその国民性に合わせないと駄目、といった主旨の事が記されているのに同意する。が、別の章に記されているアメリカの例(露骨なネガティブキャンペーン)は日本人には合わないと思う。


終章近くに気になる情報が書かれている。ブッシュ大統領の2期目の選挙で一部報道された疑惑の電子投票機メーカー3社のうち、2社は同じ創設者・初期の大株主は福音派キリスト教共和党支持)と繋がりがあるアーマンソン家とのこと。投票機はブッシュ陣営のメーカーと噂は聞いていたけど名前までは知らなかった。これじゃ連中には夢の道具だろう。イカサマやり放題で政権獲って、戦争やり放題で、環境ビジネスのエタノール先物取引やり放題〜。


今度の都知事選は全員が泡沫候補にみえるけど、投票には行こうと思ふ。電子投票になる前に・・・