前略。スターリン(旧ソ猫を噛む)

好きなドキュメンタリーと音楽と旅を楽しむ前提で原発の今

アラブ映画祭2007

エジプト映画を二本観る。


「ヒンドとカミリアの夢」89年作品
ふたりの家政婦の友情と共同生活。しかし映画に出てくる男達が全部ロクデナシというのが同姓として退く。映画館でのシーンで古いインド映画(バッチャンが出てくるアクション物)の方がむしろ観たかった・・・。


ヤコービエン・ビルディング」2006年エジプト作品
この映画祭最終回の上映も観客200人超える。ストーリーは古い建築ビルに住む人々の人間群像。
姉弟の遺産争いに悩む落ちぶれた上流や、下層からノシ上り議員。ゲイの編集長・屋上のバラックに育ってイスラム原理主義に走る青年。それぞれの人間関係も立体建築のよう。
イスラム原理に走る背景と彼の結末は、「閉ざされたドア」と共通して、極端な描写でもある。良く出来たお話にノレないと思ったら、どうも「フランス語文化への憧れ」がマダラ状に見られるからかも。映画を通したフランス文化戦略は侮れないっス、と屋上から繁華街の通りを見下ろしながら思う。