前略。スターリン(旧ソ猫を噛む)

好きなドキュメンタリーと音楽と旅を楽しむ前提で原発の今

中国 成長の代償

BS世界のドキュメンタリーから録画分を視る。
CHINA Shifting Nature」Granada/KQED(英・米2006年)
経済成長と共に起きている中国各地の深刻な公害問題と、内陸部の砂漠化、巨大な三峡ダム・プロジェクトの移住問題から〜三本の運河を建設する南水北調プロジェクトまでと内容盛り沢山。労作だけど気が散る。取材ができたのが環境問題の活動家や弁護士、国家プロジェクトを監視する学者に偏っていたのも、ある程度仕方ないとも思える。


各地の地方都市と企業の癒着の問題をとりあげながら、一方で紹介された湖北省の襄樊市での環境活動はにわかに信じ難い。川の水がそのまま飲める環境を守るために数多くの工場を操業停止させたと豪語している。


三峡プロジェクトで住人の移転や治水を調べている重慶大学の雷亨順は、環境汚染や失業問題を危惧しながらも、プロジェクトを止められない理由を語っても居る。長期的に視れば損失の方が多いと思うのだけど。


放置気味な自家製HP「スマイルゼロ元」で汚れた三峡下りのスライドショーを久々に視る。当時は高級別荘の一群かと思った風景は、この番組でダムプロジェクトで水没する地区から大挙移住した人々の住む新しい街だと知る。住まいは一見高級マンションだけど移転先では仕事がないので「お屋敷に住む貧乏人」と呼ばれていると紹介されていた。