前略。スターリン(旧ソ猫を噛む)

好きなドキュメンタリーと音楽と旅を楽しむ前提で原発の今

近隣の図書館で借りて読む・聴く。

アイヌ絵を聴く―変容の民族音楽誌

アイヌ絵を聴く―変容の民族音楽誌

絵図写真がふんだんに掲載された専門書級の高額な書籍。B5版。2000年の毎日文化賞を受賞しているので比較的図書館に所蔵されているところも多いと思われる。


楽器や歌から和愛折衷(和人とアイヌの混合)を読んだりするのは新鮮。落語でしか知らない都都逸からアイヌの恋愛歌に変わっていく話も面白い。
大切な熊送りの儀式は絞め木を使う伝統の各種、図版や資料などで詳しく解説されている。動物を殺す時に外に血が流れるのを嫌うのはシベリア文化圏の民族に共通するものだとか。


資料音源CD付き。20世紀初頭のロウ筒での現地採録は流石に聴き難いけど、当然ながらどんどん録音技術が良くなっていく。貴重な樺太アイヌの戦前戦後の録音を主に各地の神謡(ユカラ)・恋歌・子守唄・巫女のトゥス・五弦琴トンコリ


樺太「喉鳴らし レクッカラ」は初めて聴く。90年代に現地録音されたシベリアとカナダの先住民の「喉鳴らし」も同時収録。まだまだ知らない歌唱法があるもので嬉しくなる。