前略。スターリン(旧ソ猫を噛む)

好きなドキュメンタリーと音楽と旅を楽しむ前提で原発の今

暗黒大陸にあらず

52歳、駆け抜けたアフリカ―越境記〈2〉五大陸バイク走破行第3弾

52歳、駆け抜けたアフリカ―越境記〈2〉五大陸バイク走破行第3弾

東京の冬の日曜に、部屋で寝袋に包まりながら、読む。
番組だと、現地での交渉やらトラブルがほとんど写されないので、アフリカ旅が淡々として進むように錯覚するが、やはりそれは上澄み部分だと痛感させられる内容。巷の紀行文はガッカリなものが多いなかで、これは逆に映像番組で「行った気になる」など単純な勘違いを埋めるに必要な、情報と情動が記されている。


作家戸井十月の記録日記に、無駄なものが削ぎ落とされたような短いコラムが、コースの区切りごとに幾つか挿んである。
現地と日本を結ぶ通信費・輸送費が異常に高いとか、前半部分の国での宿代の高さを知る。旅の中で出会うブラックアフリカンとカラード、ホワイトアフリカンの有象無象も、アフリカを知る大河の一滴なのか。