前略。スターリン(旧ソ猫を噛む)

好きなドキュメンタリーと音楽と旅を楽しむ前提で原発の今

お勧め

キャラバン [DVD]

キャラバン [DVD]

原題 Himalaya - l'enfance d'un chef
フランス・ネパール・イギリス・スイス合作1999年作品・2000年日本封切
日本語公式HP http://www.gaga.ne.jp/caravan/


北ネパールに住むチベット族の村、麦の収穫が冬を越すには足りず、家畜のヤクを引きつれ遠く交易の塩を運ぶ、道中の人間模様。登場するのは村人達と、子供の頃に寺へ出家した長老の息子とヤクのみ。それぞれ味のある風貌をしている。
いや、村人以外では鳥葬と仏画のシーンと、道中ですれ違うカイラス巡礼(ネーコル)からの帰りの人々が出てくる。
濃密な映像を視ながら、日焼けと垢の身体・バーター茶の染み付いた毛布・・・色々な匂い/臭いが脳裏から蘇える。
自分も旅行者という軽い身分で、かれらの信仰心は呼吸のようで生活そのもの⇔祈りや占いに頼り過ぎないか?と相反する思いを引き摺って来た。この作品の深いテーマに少し重なる。



劇中に流れる民族・宗教音楽と西洋のコラボが控えめで綺麗、それも奇跡的に成功している。伝統音楽だけだとドンヨリするし、西に加工されるとガックリするので。これはお見事。


■サントラCD
キャラバン


設定はネパール領でも、ヒマラヤ〜チベット文化圏はあまりにも広くて多様。なので、ちべ通が視れば衣装やらなにやら気になる箇所も多いかもしれない。それでも自分のような元旅行者、これからあちらへ行く人にも最強お勧め作品。



各国の映画祭で賞を取っている。普段は何でコレが?プンスカ!な作品が多いけど、これは納得っス。