前略。スターリン(旧ソ猫を噛む)

好きなドキュメンタリーと音楽と旅を楽しむ前提で原発の今

エナック

シルクロート゛おもしろ商人スクラッフ゜

シルクロート゛おもしろ商人スクラッフ゜

写真とイラストの旅と食の本を多く出している著者の、シルクロード・スクラップブック。90年代から21世紀に架けての各地のバザールがまだ渾沌として活気があった頃の写真が伝わって羨ましい。観ながら自分の旅を思い出す。ウイグルは西の方が、串焼きのカバブ・カワープも肉の厚みが違って噛み応えがあったな〜。猫耳風パスタはコルダーマと言う、とか。体重測定屋とか。漢人の砂鍋屋とか。


聴き取りに答える露天商も老若男女と様々で、天性の商人だったり初心者だったり。カシュガルのバザールでリヤカーに載せた鍵(〜2元)と香水(5元)を売る元農民は市街地拡張で農地を取られたそう。国営企業をリストラされた年配女性も露天で物を売って居る。男は帽子〜女性のスカーフのかぶり方アレコレのイラスト◎


気になる物件を突然メモ

代書屋 一枚につき 2元
電話屋 1分0.4元で0.1元が儲け
岩塩売り 1キロ1.2〜2元 産地は巴楚県にある山
床屋の散髪あれこれ、2元〜 (自分はイエチョンで)
弦楽器屋 タンブーラ&ドタール 1ヶ約350元〜

(ここ数年のレートは1元=約14円前後)


各地の都市計画で雑多な地区の商店や露天商が追い出され、代わりに屋根つき箱物の新バザールがとって変わる。
何の保証も無く追い出された店の人々の怒りと、清潔になった街を歓迎する一般の住民の声が書かれている。表紙カバー裏に載っている写真、ラグメンをすする老人の表情もユーモラス。